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リハビリにはどんな種類がある?目的別にわかりやすく解説

2026.01.28

「リハビリテーション」という言葉を耳にしたとき、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。 実は、リハビリには様々な種類があり、それぞれに明確な目的と役割があります。 病気やケガで身体機能が低下したとき、「もう一度、あの頃のように動けるようになりたい」「日常生活を取り戻したい」という想いを抱く方は少なくありません。そのような想いを実現するために、専門職が寄り添いながら支援するのがリハビリテーションです。 本記事では、整形外科医の視点から、リハビリの種類や目的について初心者の方にもわかりやすく解説します。

リハビリテーションとは何か

リハビリテーションとは、病気やケガ、高齢などによって身体機能が低下した方が、再び自立した生活を送れるように支援する取り組みです。 単に身体機能を回復させるだけではありません。 職場復帰のサポートや住まいの環境整備、介護・行政サービスの活用支援など、幅広い内容が含まれます。現場では、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった専門職がそれぞれの立場から支援に関わります。

リハビリの本質的な目的

リハビリの目的は、患者一人ひとりで異なるのが特徴です。 ある方は「以前のように歩けるようになりたい」と願い、別の方は「仕事に復帰したい」と考えます。それぞれの想いに寄り添いながら、最適な支援を提供することがリハビリの本質です。 身体機能の回復はもちろん重要ですが、それだけが目標ではありません。日常生活動作の改善、社会復帰の促進、介護予防など、多岐にわたる目的を持っています。

保険終了後もリハビリできる?意外と知られていない“自費リハビリ”の仕組み

保険リハビリが終了した後も、リハビリを続ける方法があります。本記事では、自費リハビリの仕組みや特徴、どのような人に向いているのかをわかりやすく解説します。

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リハビリの主な種類と特徴

リハビリテーションは、対象となる疾患や障害によって大きく分類されます。 それぞれの種類には専門的なアプローチがあり、患者の状態に応じて最適なリハビリが選択されます。

理学療法(Physical Therapy)

理学療法は、身体の基本的な動作能力の回復を目指すリハビリです。 「立つ」「歩く」「座る」といった日常生活に欠かせない動作の改善に焦点を当てます。理学療法士が、筋力強化や関節可動域の改善、バランス感覚の向上などを目的とした訓練を実施します。 骨折後のリハビリや脳卒中後の歩行訓練など、運動機能の回復が必要な場面で活躍します。

作業療法(Occupational Therapy)

作業療法は、日常生活動作や仕事・趣味などの「作業」を通じて、生活の質を高めるリハビリです。 食事・着替え・入浴といった基本的な動作から、家事や仕事といった応用的な動作まで幅広く対応します。作業療法士が、患者の生活環境や目標に合わせて個別のプログラムを作成します。 手の細かい動きが必要な作業や、認知機能の改善にも効果が期待できます。

言語聴覚療法(Speech Therapy)

言語聴覚療法は、言葉や聴覚、嚥下(飲み込み)に関する問題に対応するリハビリです。 脳卒中後の言語障害や、加齢による嚥下機能の低下などに対して、言語聴覚士が専門的な訓練を行います。コミュニケーション能力の回復は、社会生活を送る上で非常に重要な要素です。 また、食事を安全に摂取できるよう嚥下機能を改善することで、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。

疾患別リハビリテーションの分類

医療保険制度では、対象となる疾患によってリハビリが分類されています。 それぞれの疾患に特化した専門的なアプローチが用意されており、効果的な回復を支援します。

運動器リハビリテーション

骨折や関節疾患、腰痛など、運動器の障害に対するリハビリです。 整形外科領域で最も頻繁に実施されるリハビリであり、当院でも多くの患者が利用されています。手術後の機能回復や、慢性的な痛みの改善、スポーツ復帰のための訓練など、目的は多岐にわたります。 理学療法士が症状に合わせて、ストレッチ・筋力トレーニング・可動域訓練・動作改善などを組み合わせます。

心大血管疾患リハビリテーション

心筋梗塞や心不全などの心臓疾患に対するリハビリです。 心臓の機能を考慮しながら、安全に運動能力を高めていきます。医師の指示のもと、適切な運動強度を設定し、段階的に活動量を増やしていくことが重要です。 再発予防のための生活指導も含まれます。

呼吸器リハビリテーション

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺炎後など、呼吸機能に障害がある方へのリハビリです。 呼吸法の訓練や、呼吸筋の強化、日常生活での息切れ対策などを行います。呼吸機能の改善により、活動範囲が広がり、生活の質が向上します。

廃用症候群リハビリテーション

長期間の安静や入院によって、身体機能が低下した状態に対するリハビリです。 「使わないことで衰える」という廃用症候群を予防・改善することが目的です。高齢者の方では、入院をきっかけに急速に体力が低下することがあるため、早期からのリハビリが重要です。 出典医療専門学校「リハビリテーション(リハビリ)とは?目的や種類と関わる仕事」より作成

リハビリの実施場所による分類

リハビリは、実施される場所によっても特徴が異なります。 患者の状態や目的に応じて、最適な場所でリハビリを受けることが大切です。

入院リハビリテーション

病院や介護老人保健施設などに入院・入所して受けるリハビリです。 手術直後や急性期の患者に対して、集中的なリハビリを提供します。医師や看護師、リハビリ専門職が常駐しているため、安全性が高く、状態の変化にも迅速に対応できます。 当院でも、他院で手術を受けられた方の術後リハビリを積極的に受け入れています。

外来リハビリテーション

通院しながら受けるリハビリです。 自宅での生活を続けながら、定期的にリハビリを受けることができます。慢性的な痛みの管理や、機能維持を目的とした長期的なリハビリに適しています。 保険診療でのリハビリには期間制限がありますが、当院では自費リハビリも提供しており、保険の制限を超えて継続的なサポートが可能です。

訪問リハビリテーション

自宅に理学療法士や作業療法士が訪問して行うリハビリです。 通院が困難な方や、実際の生活環境でリハビリを受けたい方に適しています。住環境の評価や改善提案も含まれるため、より実践的なリハビリが可能です。

通所リハビリテーション(デイケア)

介護老人保健施設や病院、診療所などに通い、専門的なリハビリを受ける施設です。 医師の指示のもと、リハビリの専門職による機能訓練をメインに受けられます。食事や入浴などの日常生活支援も受けられるため、家族の介護負担軽減にもつながります。

目的別リハビリテーションの選び方

リハビリを選ぶ際には、ご自身の目的を明確にすることが重要です。 それぞれの目的に応じて、最適なリハビリの種類や実施場所が異なります。

身体機能の回復を目指す場合

手術後や骨折後など、身体機能の回復を目指す場合は、運動器リハビリテーションが中心となります。 理学療法士による筋力強化や関節可動域の改善が効果的です。当院では、術後ケアとリハビリをセットで実施できる体制を整えており、患者の手術内容・経過に合わせた最適なプログラムを提供します。 また、骨折後は超音波骨折治療器による治癒促進も可能で、治療期間の短縮にも寄与します。

日常生活動作の改善を目指す場合

食事・着替え・入浴など、日常生活動作の改善を目指す場合は、作業療法が適しています。 作業療法士が、患者の生活環境や目標に合わせて個別のプログラムを作成します。自宅での生活を想定した実践的な訓練が受けられるため、退院後の生活にスムーズに移行できます。

スポーツ復帰を目指す場合

スポーツでけがをした方や、スポーツ復帰を目指す方には、専門的なトレーニングが必要です。 当院の自費リハビリでは、保険の制限に縛られず、時間・内容・頻度を自由に設定できます。理学療法士がオーダーメイドのリハビリプログラムを作成し、スポーツ復帰のための専門的トレーニングを提供します。

介護予防を目指す場合

高齢者の方で、介護が必要になるのを防ぎたい場合は、介護予防リハビリテーションが有効です。 通所リハビリテーション(デイケア)などで、軽い運動や日常生活の動作を練習しながら身体機能を保つ取り組みがおこなわれています。できるだけ長く自立した生活を続けられるよう支援します。

神保町整形外科のリハビリテーション

当院では、「痛みが良くなれば終わり」ではなく、その先の理想の生活に戻ることを目標にしたリハビリテーションを重視しています。 患者一人ひとりの想いに寄り添いながら、質の高いリハビリテーションを提供します。

自費リハビリの特徴

当院では、保険リハビリに加えて自費リハビリを提供しています。 自費リハビリとは、保険の制限に縛られず、時間・内容・頻度を自由に設定できるリハビリです。保険リハビリの期限がきてしまった患者、もっと長く集中的にリハビリを受けたい患者、保険では対象外の部位もみてもらいたい患者などに、制限のない自由なプログラムで対応できます。 専門知識を持つ理学療法士がオーダーメイドのリハビリプログラムを作成します。

提供するリハビリの内容

当院では、以下の3つの自費リハビリを提供しています。 第一に、エムセラ(骨盤底筋トレーニング)は、骨盤底筋群を座ったまま鍛えることができる最新機器です。米国・EUなどで認可されており、尿もれ・骨盤臓器脱・姿勢の不安定性などに効果が期待されています。 第二に、運動器リハビリでは、理学療法士が症状に合わせてストレッチ、筋力トレーニング、可動域訓練、動作改善などを組み合わせ、痛みを減らし動ける身体へ導きます。 第三に行われる物理療法では、温熱や電気、超音波による治療に加え、体外衝撃波や牽引といった方法を組み合わせ、痛みを和らげながら回復を促します。薬に頼らず、症状や状態に合わせて選択される治療として用いられています。 時間を選べるため、目的や症状に合わせて柔軟に利用できます。

他院との連携体制

当院では、大学病院・基幹病院との強力な連携体制を構築しています。 状態が悪化した場合や精密検査が必要な際には、聖路加国際病院、日本大学病院、三井記念病院、慶應義塾大学病院、北里研究所病院、九段坂病院、三楽病院といった医療機関と連携し、迅速に紹介が可能です。 地域医療のネットワークを活かし、患者の安全と治療の継続性を大切にしています。

まとめ

リハビリテーションには、理学療法・作業療法・言語聴覚療法など様々な種類があり、それぞれに明確な目的と役割があります。 疾患別には、脳血管疾患等リハビリ・運動器リハビリ・心大血管疾患リハビリ・呼吸器リハビリ・廃用症候群リハビリなどに分類され、専門的なアプローチが用意されています。 実施場所も、入院・外来・訪問・通所など多様であり、患者の状態や目的に応じて最適な選択が可能です。 当院では、患者の想いを大切にしながら丁寧で質の高いリハビリテーションを提供しています。手術後のケアからスポーツ復帰、高齢の方の機能維持まで幅広く対応しており、自費リハビリでは保険の制限を超えた自由なプログラムも提供しています。 「もう一度、できるようになりたい」という想いを叶えるために、私たちは全力でサポートします。 リハビリが必要な方、手術後の方、どんな小さな不安でも構いません。ぜひ一度ご相談ください。 神保町整形外科では、あなたが本当に戻りたい日常を取り戻すお手伝いをいたします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

交通事故後に続く頭痛の原因とは?むち打ちとの関係を解説

2026.01.27

交通事故に遭ったあと、首の痛みや違和感とともに頭痛が続く・・・そんな経験をされている方は少なくありません。 事故直後は大きなケガがないように思えても、数日後から頭痛やめまい、吐き気といった症状が現れることがあります。 これは「むち打ち症」と呼ばれる状態が原因で、頚椎周辺の筋肉や神経に負担がかかることで起こります。 頭痛が長引くと、日常生活や仕事にも支障をきたし、精神的にも不安が募ります。

交通事故後の頭痛とむち打ち症の関係

交通事故によるむち打ち症は、正式には「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」と呼ばれます。 事故の衝撃で首が急激に前後に振られることで、頚椎周辺の筋肉や靭帯、神経が損傷を受けます。 特に後方からの追突事故では、頭が急激に後ろへ反り、その後勢いよく前方へと振られるため、首に大きな負担がかかります。

むち打ち症で頭痛が起こるメカニズム

むち打ち症による頭痛は、首周辺の筋肉や靭帯が損傷・緊張することで、局所の血管を圧迫して血流不足を引き起こすことが原因です。 さらに、後頭部を支配している「大後頭神経」の周囲に炎症が起こることで、頭痛が発生します。 血流が停滞すると痛みの誘発物質が局所に蓄積され、自律神経の乱れも痛みを強めます。 むち打ち経験者の約50%が長期間の頭痛に悩まされているというデータもあり、決して軽視できない症状です。

頭痛の種類と特徴

むち打ちによる頭痛は、後頭部から頭全体を締め付けるような鈍い痛みが持続する「緊張型頭痛」が主流です。 天気や気圧の影響を受けやすく、雨の日や曇りの日の前などに悪化する傾向があります。 また、片側のこめかみ部分がズキズキと痛む「片頭痛」や、後頭部に電気が走るような鋭い痛みを感じる「後頭神経痛」が現れることもあります。 これらの頭痛は、毎日のように1日中鈍い痛みが続くことが特徴で、夕方以降に悪化するケースも多いです。

交通事故後の頭痛が長引く理由

事故後の頭痛はすぐに改善するケースもあれば、長期間続く場合もあります。 頭痛が長引く理由として、首の筋肉の緊張が持続し、血流不足が慢性化することが挙げられます。

筋肉の緊張と血流不足の悪循環

事故直後に過度に緊張した筋肉が「こり」となり、血の流れが悪い状態が続きます。 局所組織の血流が乏しくなると、疼痛誘発物質がウォッシュアウトされなくなり局所に滞留します。 その結果、局所に疼痛誘発物質が増加してしまい、痛みの原因となります。 午前中は調子が良いものの、夕方以降になると痛みが悪化するケースも多く、これは首周囲の筋肉に疲労が蓄積して血流が悪くなることが原因と考えられています。

自律神経の乱れと精神的ストレス

むち打ち症では、首を通る迷走神経の機能低下により、自律神経のバランスが崩れることがあります。 自律神経の乱れは、頭痛だけでなく、めまい、吐き気、動悸、不眠、さらにはうつ状態を引き起こすこともあります。 精神的なストレスが加わると、さらに筋肉の緊張が強まり、頭痛が悪化する悪循環に陥ります。

むち打ち症による頭痛の治療と対処法

むち打ち症による頭痛を改善するには、早期からの適切な治療と継続的なケアが重要です。 神保町整形外科では、患者さまからの症状の訴えを丁寧に伺い、受傷状況・経過・現在の状態を総合的に評価します。

医療機関での治療法

整形外科では、まず首の安静が基本となります。 頚椎カラーの装着や、痛みが強い場合には湿布や鎮痛剤を処方します。 痛みが長引く場合には、筋膜リリース注射やトリガーポイント注射などの局所注射も選択されます。 さらに、症状に応じて物理療法(牽引、温熱、電気)や運動療法を組み合わせ、週に3〜4回程度継続しながら根本的な回復を目指します。

家庭でできる対処法

急性期には、首の炎症や腫れを抑えるために冷却(アイシング)を優先します。 痛みやこわばりが落ち着いてきたら温熱療法を取り入れ、血流促進や筋肉の緊張緩和を図ると効果的です。 自宅で行う首・肩・胸郭のストレッチは、筋肉の柔軟性を取り戻し、血流や自律神経のバランスを整える効果が期待できます。 ただし、強い痛みがある場合は逆効果になることもあるため、医師の指導のもと、無理なく継続することが大切です。 出典交通事故の医療鑑定「むち打ちによる頭痛の治し方は?後遺症になればどうする?」より作成

早期受診と継続治療の重要性

交通事故後は、「今は痛くないから大丈夫」と判断せず、早期からの整形外科受診が重要です。 事故から時間が経過してからの受診では、事故との因果関係が医学的に判断しづらくなり、症状が慢性化・長期化するリスクがあります。

事故直後の受診が大切な理由

交通事故の外傷は、受傷直後に症状が出にくく、時間が経ってから痛みやしびれが現れるケースが多いのが特徴です。 事故直後に症状が軽微、あるいは自覚症状がない場合でも受診を推奨し、早期から状態を把握することで、適切な治療・経過管理につなげることができます。 神保町整形外科では、交通事故に伴う多様な症状に対応できる整形外科として、地域医療に取り組んでいます。

継続的な経過観察の必要性

画像検査だけでは説明が難しいケースも多いため、診察所見と経過観察を重視した判断が必要です。 神保町整形外科では、痛みやしびれの原因を丁寧に評価し、変化を見逃さない経過観察をしています。  

むち打ち症の頭痛と後遺障害認定

むち打ち症による頭痛が長期間続く場合、後遺障害として認定される可能性があります。 後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益を請求できます。

後遺障害認定の等級と条件

むち打ち症の頭痛で考えられる後遺障害等級は、「12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの」と「14級9号:局部に神経症状を残すもの」です。 ただし、むち打ち症の頭痛で12級13号の認定を受けることは極めて困難です。 一方、14級9号の認定を受ける可能性は十分にあります。 むち打ちが後遺障害に認定される確率は約5%とされており、適切な医学的証拠の提示が重要です。

後遺障害認定のポイント

むち打ち症の証明には、医学的証拠の提示が重要です。 交通事故後、速やかに医療機関を受診し、専門的な診断を受けることが大切です。 特に、MRIなどの画像検査を用いることで、頚椎捻挫や外傷性頚部症候群の有無を確認します。 専門医の意見書や診断書も用意することで、さらに信頼性が高まります。 出典交通事故の医療鑑定「むちうちの頭痛が後遺障害認定されるヒント」より作成

神保町整形外科での交通事故診療

リハビリ室
神保町整形外科では、交通事故によるケガや後遺症に対して、医学的根拠に基づいた正確な診断と、継続的なフォローを重視した診療を行っています。 交通事故診療で大切にしているのは、「その場しのぎの治療」ではなく、事故前の生活にできるだけ近づけることです。

交通事故特有の症状への対応

交通事故では、むち打ち症(頚椎捻挫)、首・肩・背中・腰の痛み、手足のしびれ、頭痛・吐き気・めまい、関節の動かしにくさなどの症状が後から出現・悪化することがあります。 神保町整形外科では、患者さまからの症状の訴えを丁寧に伺い、受傷状況・経過・現在の状態を総合的に評価します。 交通事故の症状は、画像検査だけでは説明が難しいケースも多いため、診察所見と経過観察を重視した判断を行っています。

労災保険にも対応

神保町整形外科は、労災保険指定医療機関として、業務中・通勤中のケガにも対応しています。 業務中の転倒・打撲・捻挫・骨折、通勤中の事故による首・腰の痛み、ぎっくり腰や関節の外傷など、労災保険の対象となるケースについても、制度に沿った診療を実施しています。 正社員だけでなく、パート・アルバイト・派遣社員の方も対象となります。

まとめ

交通事故後に続く頭痛は、むち打ち症による頚椎周辺の筋肉や神経の損傷が原因で起こります。 事故直後は症状が軽微でも、時間が経ってから頭痛やめまい、吐き気といった症状が現れることがあります。 頭痛が長引く場合は、早期からの整形外科受診と継続的な治療が重要です。 神保町整形外科では、交通事故に伴う多様な症状に対応し、患者さま一人ひとりの回復過程に合わせた診療を心がけています。 「事故後しばらくしてから首が痛くなった」「肩や背中のこりが強くなった」「頭痛やめまいが続いている」といった症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。 交通事故後の不調でお悩みの方は、ぜひ神保町整形外科にご相談ください。 事故前の生活にできるだけ近づけることを目標に、丁寧な診察と適切な治療をご提供いたします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

急に肩が痛いのはなぜ?突然起こる肩の痛みの原因とは

2026.01.27

心当たりがないのに急に肩が痛くなったら

「昨日まで何ともなかったのに、朝起きたら肩が痛い」 こんな経験はありませんか? 心当たりがないのに突然肩が痛くなると、不安になりますよね。腕が思うように動かせなくなったり、夜中にズキズキと痛んで眠れなくなったりすることもあります。寝返りも辛いと言われる方もいます。そうなると寝不足になり、日常生活にも支障が出てしまいます。 そして、一番注意しなければいけないのは、肩関節が固まることです。これを関節の「拘縮(こうしゅく)」といいます。拘縮になると、長期間の治療とリハビリが必要となります。 今までの経験上、痛みが出てきて早期に治療することで、治療期間がかなり短縮できた患者さんが多くおられました。 この記事では、急に肩が痛くなる原因として考えられる病気や、早期に対処するためのポイントを詳しく解説します。

四十肩はなぜ起こる?原因と発症の仕組みをわかりやすく解説

四十肩(肩関節周囲炎)はなぜ起こるのか、原因や発症の仕組みをわかりやすく解説します。症状の特徴や、悪化を防ぐために知っておきたいポイントもまとめた記事です。

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突然の肩の痛みで考えられる主な原因

肩の痛みは、様々な原因で起こります。 痛みの種類や、他にどんな症状があるかによって原因が推測できますので、ご自身の症状をよく観察し、医療機関を受診する際の参考にしてみてください。

腱板損傷(断裂)

肩の周りにある筋肉が擦り切れたり、断裂して痛みが出る病気です。 主に「棘上筋(きょくじょうきん)」というものが擦り切れてしまいます。経験上、転倒などの外傷や、高いところの荷物の上げたり下げたりする動作が原因となることが多かったです。 腕を上げる時、ある角度で特に痛みが強くなります。腕を上げる途中が最も痛く、上げてしまうと痛みが減り、腕を下ろす際にも途中が痛みます。腱の切れた箇所が肩甲骨の「肩峰(けんぽう)」という部分の下を通過する際に引っかかって痛みが起きますが、それ以外では痛みが少ないのです。 何か物を取ろうと手を伸ばした際、瞬間的にズキッと痛みが走るなどします。

石灰沈着性腱板炎

40代~50代の女性に多く見られます。 カルシウムが腱板のところに沈着して炎症を起こす病気です。なぜ石灰が沈着するのかはまだ分かっていません。血流の問題や、年齢などが関係していると考えられています。 この疾患はかなり痛みが強く、特徴として何もしていないのに、痛みが強くでます。 そして、指で肩を押すと、痛い箇所がはっきりわかります。その指の奥に、石灰の沈着が存在します。そして、腕を動かさない時にも痛みがあります。

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

いわゆる「四十肩」「五十肩」と呼ばれる状態です。 腕が動かしづらくなり、痛みが出ます。まれに肩から腕にかけて痺れが出るので、頸椎椎間板ヘルニアなどと間違われることもよくあります。 肩関節周囲炎は、加齢とともに肩関節や靭帯が緩くなって、関節のバランスが崩れることで発症します。40代~50代に多く見られますが、最近は20代や30代の若い世代でも発症するケースが増えています。 これは、長時間座り仕事や携帯の長時間使用などが原因とされています。 多くの場合、力こぶをつくる「上腕二頭筋の長頭腱」が炎症をおこしています。その腱が関節の中に入る付近や、関節の中での同腱の近くが炎症で痛みます。痛みのため腕を動かさずじっとしていると、炎症のために関節の袋(関節包)が癒着を起こし、上腕骨の頭の部分が動くスペースが少なくなり、動かすと突っ張って痛む、そうするとまた動かさない、という悪循環を来たし、さらに関節の可動域が狭くなってしまいます。

急な肩の痛みが出やすい状況とは

肩の痛みの原因となる病気はいくつかありますが、その多くは「腱板(けんばん)」という肩の周りの筋肉に負荷がかかることで生じます。

肩より高い位置での作業

腱板に負荷がかかる代表的な動作が、肩の高さより上での作業です。 建設作業や運搬業に従事する方が、高いところへ重いものを持ち上げるなどの作業を繰り返したり、美容師・理容師の方が高い位置でハサミを用いるなどして反復作業を行ったりすることで、腱板を痛めてしまうケースは多くあります。

狭い場所における窮屈な姿勢での作業

狭い場所において窮屈な姿勢で作業を続けることも、腱板への負荷の原因となります。 無理な姿勢を長時間続けることで、肩の筋肉や腱に過度な負担がかかり、炎症を起こしやすくなります。

スポーツでの動作

スポーツでは、頭より高く手を持ち上げる動作が肩を痛めやすいとされます。 特に、水泳や野球、テニス、バレーボールなどではそのような動作が起こりやすいため、注意が必要です。

デスクワークやスマホの長時間使用

首の痛みは、デスクワークやスマホの長時間使用で増えています。 長時間の同じ姿勢でのデスクワークや、上を向いて行う動作は首に負担がかかり、同じように痛みが続く原因となります。日常生活で思い当たる動作がないか確認し、避けられるように工夫してみましょう。

急な肩の痛みに伴う症状

肩の痛みには、いくつかの特徴的な症状があります。 これらの症状を理解することで、早期に適切な対処ができます。

安静時痛

安静にしている時にでる痛みです。 椅子に座っている時に痛みがでる、じっとしている時に痛みがでる、肩を動かさず何もしていなくても痛みがでる、といった状態です。

動作時痛

肩を動かした時にでる痛みです。 手を上に挙げた時に痛みがでる(棚の上に手を伸ばす・バンザイをする)、手を後ろ・背中に回した時に痛みがでる(トイレでの清拭・ズボンにベルトを通す)などの動作で痛みを感じます。

夜間時痛

夜間、睡眠時にでる痛みです。 肩が痛くて寝付けない、肩が痛くて目が覚める、といった状態です。夜間時や安静時にも痛みが出現すると、動かした時の痛みだけでなく、肩がジンジンする・ズキズキするなどと表現される方がおられます。

運動制限

痛みや拘縮があり肩が動かせない状態です。 高いところに手が届かない、服の着替えが辛い、洗髪がやり難い、反対の脇に手が届かない、などの症状が現れます。可動域制限(拘縮)は、特に肩関節の屈曲(上に挙げる)、外旋(外に開く)、内旋(手を背中に回す)が制限されていきます。 リハビリ室

神保町整形外科での肩の痛み治療

神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しています。 肩の痛みに対しても、原因を丁寧に評価し、症状に合わせた最適な治療を行っています。

痛みの原因を丁寧に評価

レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。 「なぜ痛みが出たのか」を明確にすることで、適切な治療方針を立てることができます。

症状に合わせた最適な治療

飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法(電気・温熱・超音波)、理学療法士による運動療法を症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。 多少痛みを伴っても何とか肩関節を大きく動かすことが基本です。症状が軽いうち、癒着が少ないうちに鎮痛剤を飲んだり、張り薬を貼ってでも動かすことです。癒着が起きて症状が進んだ状態でも、できるだけ動かした方がよいでしょう。 痛みが強ければ、悪化防止のために関節へステロイドなどの注射を打つことが有効な場合もあります。

生活動作・姿勢改善までサポート

痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。 肩や首に負担のかかる動作を避けることで改善する可能性があります。具体的には、肩より高く手を上げる作業は肩に負担がかかり、痛みが続く原因となります。また、長時間の同じ姿勢でのデスクワークや、上を向いて行う動作は首に負担がかかり、同じように痛みが続く原因となります。

理学療法士による運動療法

必要な場合は、理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい「動ける肩」を作っていきます。 肩だけでなく首・背中・肩甲骨まわりの筋肉の硬さも関わっているため、全体を見ながら治療を行います。

早期治療が重要な理由

肩の痛みは、早期に治療することで治療期間を大幅に短縮できます。

拘縮を防ぐ

痛みが出てから放置すると、関節の拘縮が進行してしまいます。 拘縮になると、長期間の治療とリハビリが必要となります。早期に治療を開始することで、拘縮を防ぎ、治療期間を短縮できます。

日常生活への影響を最小限に

肩の痛みは、服の着替え、洗髪、物を取るなど、日常生活のあらゆる動作に影響を与えます。 早期に治療することで、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

夜間痛による睡眠不足を防ぐ

夜間痛は、睡眠の質を大きく低下させます。 睡眠不足は、痛みの感じ方を強くし、回復を遅らせる原因にもなります。早期に治療することで、夜間痛を軽減し、十分な睡眠を確保できます。

自宅でできる対処法

医療機関を受診するまでの間、自宅でできる対処法をご紹介します。 ただし、これらはあくまで一時的な対処法であり、痛みが続く場合は必ず医療機関を受診してください。

適度に動かす

痛みがあっても、できる範囲で肩を動かすことが大切です。 仰向けで横になり、痛い方の腕が前から上にあがるように、肘のあたりを反対側の手で後ろに押す体操がお勧めです。このように行うことで肩甲骨が固定され、肩甲骨と上腕骨頭の間を動かし易くなります。

温める

慢性的な痛みの場合は、温めることで血流が改善し、痛みが和らぐことがあります。 お風呂にゆっくり浸かったり、温湿布を使用したりするとよいでしょう。

冷やす

急性の炎症がある場合は、冷やすことで炎症を抑えることができます。 ただし、長時間冷やし続けると血流が悪くなるため、15~20分程度にとどめましょう。

姿勢に気をつける

デスクワークやスマホの使用時は、姿勢に気をつけましょう。 肩や首に負担がかからないよう、適度に休憩を取り、ストレッチを行うことが大切です。

こんな症状があったらすぐに受診を

以下のような症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。 激しい痛みが続く 何もしていなくても激しい痛みが続く場合は、石灰沈着性腱板炎などの可能性があります。 腕が全く上がらない 腕が全く上がらない場合は、腱板の完全断裂などの可能性があります。 しびれがある 肩から腕にかけてしびれがある場合は、神経の圧迫などの可能性があります。 発熱がある 発熱を伴う場合は、感染症などの可能性があります。 症状が改善しない 数日経っても症状が改善しない場合は、適切な治療が必要です。

まとめ

心当たりがないのに急に肩が痛くなった場合、腱板損傷、石灰沈着性腱板炎、四十肩・五十肩など、様々な原因が考えられます。 早期に治療することで、治療期間を短縮し、拘縮を防ぐことができます。痛みが出てきたら、我慢せずに早めに整形外科を受診しましょう。 神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しています。レントゲンや超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法、理学療法士による運動療法を症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。 肩の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を年齢のせいとあきらめず、どうかご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。 お気軽にご相談ください 小さな不調でも、早めの受診が大切です。神保町整形外科では、一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診療を心がけています。肩の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

首を回すと痛いのはなぜ?動かしたときに起こる痛みの原因を解説

2026.01.26

首を回すと痛みを感じる…その原因を知っていますか?

朝起きたとき、首を回そうとしたら痛みが走った。 デスクワークの合間に首を動かしたら、ズキッとした痛みを感じた。こんな経験はありませんか? 首を回すときの痛みは、決して珍しい症状ではありません。スマホやパソコンの長時間使用が当たり前になった現代では、首の痛みに悩む方が急増しています。「たいしたことない」と思って放っておくと、頭痛やめまい、肩の重だるさなど、さまざまな不調につながることもあるのです。 神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しており、痛みの原因を丁寧に評価したうえで、一人ひとりに合わせた治療を行っています。首の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を年齢のせいとあきらめず、早めに相談することが大切です。

首を回すと痛む主な原因

首を回したときに痛みを感じる原因は、大きく分けて「筋肉や関節からくる痛み」と「神経の痛み」の2つに分類されます。 まず、筋肉や関節の痛みについてです。 これは、筋肉の固さや血液循環の悪さ、関節の動きの悪さなどによって首が痛くなるものです。デスクワークやスマホの長時間使用で、同じ姿勢を続けていると、首の筋肉が緊張し続けて血行不良を引き起こします。その結果、首を回すときに痛みが生じやすくなるのです。 一方、神経からくる痛みは、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎神経根症など、首の病気によって引き起こされます。腕や手にしびれがあったり、力が入らなくなってしまう、また、箸を使ったりボタンを留めたりなどの細かい手先の作業がしにくくなったなどの症状がみられる場合は、これらの病気が強く疑われます。

姿勢の悪さが引き起こす首の痛み

姿勢の悪さが首の痛みにつながることはよくあります。 巻き肩や猫背で頭が前に出ている状態になると、首に頭の重さがかかって筋肉は緊張します。人間の頭部は約4~6kgと言われており、まっすぐに向いているだけでも首にはストレスがかかります。頭を15度前に傾けると、首には約12kgの力がかかるのです。 パソコンやスマートフォンの長時間使用は、頭が前に出てくるストレートネックの原因です。頭を支えるための首のS字カーブが伸びてしまうため、正常な状態よりも筋肉が使われ、ますます首が動かなくなります。

寝違えによる首の痛み

朝起きて首や肩が痛んだり、首が回らなかったら、寝違えたと考えて良いでしょう。 寝ている間はリラックスしているため、無意識に首周辺の筋肉に負担がかからないような体勢をとっています。しかし、枕などの寝具が自分に合っていない、変な姿勢で寝てしまったりすることで就寝中に身体が思うように動かせないと、首周辺の筋肉のみに力が入ってしまい、筋繊維が障害されて寝違えが起こります。 高さのある枕を使っている場合、首が下に傾いた状態となり、首に負担がかかるだけでなく、呼吸の抑制、首のシワにもつながります。また、柔らかい枕は、頭部を安定しようとするため、常に首が緊張する状態が続いてしまうため、首こりの原因となります。

筋肉の硬直と血行不良

首には頭を様々な方に向けるための筋肉が存在しますが、それらが硬くなると首が回らなくなります。 デスクワークに従事する方は、頭の重さを支えるために首が硬くなりやすいとされています。同じ体勢を長時間保っている状態は、決まった筋肉のみを過剰に使っています。そのため、筋肉周辺で血流が悪くなって老廃物が蓄積した結果、痛みが起こります。 運動をしない方は、血行が悪くなり、乳酸などの疲労物質が蓄積しやすくなります。乳酸が首や肩の筋肉に残存すると、強いこりや痛みが起こります。

ストレスによる筋肉の緊張

日常生活でストレスを感じると、交感神経が優位となり、血管が収縮し、血行が悪化するため、首・肩のこりを引き起こします。 ストレスや興奮することで、首の筋肉が固くなり、首の痛みやコリが出ることがあります。首が痛くなるまで気づかないケースが多いようです。頚肩腕症候群という症状もあり、これは首、肩、腕に起こる様々な症状の総称で、肩こりも含まれます。症状には継続した痛み、目の疲れや乾き、疲れやすい、頭痛の併発などがあり、原因として無理な体勢による身体の疲れ、精神的ストレスが考えられています。

首の痛みは場所で原因が違う?前・後ろ・横の痛みを徹底解説

首の痛みは、痛む場所によって原因が異なります。本記事では、前・後ろ・横それぞれの首の痛みについて、考えられる原因や受診の目安をわかりやすく解説します。

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首を回すと痛みが出る代表的な病気

首の痛みの背景には、さまざまな病気が隠れている可能性があります。 単なる筋肉の疲れと思っていたものが、実は治療が必要な疾患だったということも少なくありません。ここでは、首の痛みを伴う代表的な病気について、その特徴と症状を詳しく見ていきます。

頚椎椎間板ヘルニア

椎間板は背骨を衝撃から守るクッションの役割を持っており、髄核と繊維輪で構成されています。 椎間板が加齢などで弱くなって変性し、髄核が飛び出たものが椎間板ヘルニアで、首の骨に生じると頚椎椎間板ヘルニアと呼ばれます。飛び出た髄核が神経根や脊髄を圧迫すると、背中や腕の痺れや痛み、手足の麻痺、首を後ろに回せない、力が入らない、といった状態になり、酷い場合は足から太ももにも症状が起こります。 神保町整形外科では、必要に応じてレントゲンや超音波検査を行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を丁寧に把握したうえで、最適な治療を組み合わせています。

頚椎症(変形性頚椎症)

筋肉疲労が原因の首のこり以外では、頚椎症は首に関わる異常のうちで一番多く、頭痛、肩や首の痛みやこり、頚椎の可動域制限などを生じます。 加齢による頚椎椎間板の変性や弾力性の低下、椎骨における骨棘の発生が原因で、これらが神経根や脊髄を圧迫して症状が起こります。女性よりも男性の方が罹りやすい傾向があります。代表的な症状として、手の指先のしびれ、歩行時のふらつきやつまづきやすさ、首・肩・腕の痛み、さらには排尿障害などが挙げられます。 骨棘に刺激された脊髄や神経根は痛みが生じ、部位によって症状がやや異なるのが特徴です。脊髄が刺激されると運動障害として足のもつれ、手の痺れなどが現れ、神経根が刺激されると首、肩、腕に至るまでの激しい痛み、とりわけ首を後ろに反らせた場合の痛みが顕著に現れます。

頚椎後縦靭帯骨化症

脊髄の一部である後縦靭帯が骨化して脊柱管内腔が狭窄し、脊髄を圧迫する病気です。 この疾患は進行性であり、早期発見と適切な治療が重要です。症状が進行すると、手足のしびれや運動障害が現れることがあります。

後頭神経痛

首の後ろから頭にかけて走る神経が刺激されることで発生し、突然ピリッと電気が走るような痛みが特徴です。 片側だけに痛みが出ることが多く、デスクワークが多い方やストレスが溜まっている方に起こりやすい症状です。首を回したときに痛みが増すこともあります。

首を回すと痛いときの対処法

首を回すと痛みを感じたとき、どのように対処すれば良いのでしょうか。 痛みの原因が筋肉や関節の問題であれば、適切なセルフケアで改善することも可能です。ただし、痛みが強い場合や長引く場合は、専門医の診察を受けることが大切です。

急性期の対処法

寝違えのような急に出現した痛みの場合、まずは安静にすることが大切です。 痛みが強い場合は、無理に首を動かさないようにしましょう。炎症が起きている可能性があるため、冷やすことで痛みを和らげることができます。ただし、冷やしすぎると筋肉が硬くなってしまうため、15~20分程度を目安にしてください。 痛み止めの薬を飲むことで、症状が治ることがほとんどです。非ステロイド系抗炎症薬(イブプロフェン、ナプロキセンナトリウムなど)やアセトアミノフェンが効果的です。

慢性的な痛みへの対処法

慢性的な首の痛みには、姿勢の改善とストレッチが効果的です。 デスクワークやスマートフォンの使用などでうつむいた姿勢が多くなると、それを支えるために首から背中の筋肉を酷使することになります。姿勢を整え、首の負担を軽減するために、以下のエクササイズを一日の内にマメに行うと良いでしょう。 姿勢改善エクササイズ
  • 壁に背を付けて立ち、顎を引いて軽く胸を張ります
  • 後頭部・肩甲骨・お尻を壁につけ、腰の後ろの隙間を潰すように腹筋に力を込めます
  • 顎を引きしっかりとお腹に力を込めたまま10回、横から手を挙げ下げします
このエクササイズは、良い姿勢でいるために必要な筋肉をまんべんなく働かせることができ、首の負担を軽減することができます。長時間のデスクワークなどで辛い場合には、1時間に一回程度行いたいところですが、数時間に一回、トイレに行くたびなどに行うのが現実的でしょう。

温熱療法の活用

慢性的な首の痛みには、温めることが効果的です。 温めることで血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。入浴時にゆっくりと湯船に浸かる、温かいタオルを首に当てるなどの方法があります。ただし、急性期の炎症がある場合は、温めると逆効果になることもあるため注意が必要です。

こんなときは医療機関へ

首の痛みの多くは、適切なセルフケアで改善します。 しかし、以下のような症状がみられた場合は、すぐに医療機関で医師の診察を受けるようにしましょう。

すぐに受診が必要な症状

  • 自動車事故や転倒後の首の痛み
  • 頭痛、しびれ、脱力感、ピリピリした感じ
  • めまい、吐き気、嘔吐
  • 腕、肩、脚のしびれ、感覚が鈍い
  • 腕や脚の筋力が弱くなる
  • 運動中に首が痛い(痛みの悪化)
  • 悪寒、発熱
  • ものを飲み込みにくい(飲み込むときの痛み)
  • 寝汗や、突然の発汗
  • 息切れ
  • 腕や顎の痛み
  • 膀胱、腸の機能障害
特に痛みが強かったり、長引く場合は医師による診察を受けてください。また、高い熱がある場合は特に注意が必要ですので、早めの診察をお勧めします。首の痛みとともに、高い熱が出るときは椎間板や組織が細菌感染を起こしている場合があり、一刻も早く専門医による治療が必要です。

痛み以外の症状にも注意

痛み以外には、首から肩甲骨、肩、上肢がしびれたりする場合は首の神経が圧迫されている可能性があります。 最悪の場合、放置すると力が入らなくなったりすることもあります。頚椎椎間板ヘルニアや骨などの組織が神経を圧迫していることが考えられますので、専門医の診察を受けるとよいでしょう。 症状が強い、改善傾向が見られない場合などは無理をすることなく、医師に相談するのが良いでしょう。

神保町整形外科での首の痛み治療

神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しています。 痛みの原因を丁寧に評価し、レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。そのうえで、一人ひとりに合わせた最適な治療を組み合わせていきます。

当院の治療の特徴

痛みの原因を丁寧に評価 レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。 症状に合わせた最適な治療
  • 飲み薬
  • 湿布
  • ブロック注射
  • 物理療法(電気・温熱・超音波)
  • 理学療法士による運動療法
症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。 生活動作・姿勢改善までサポート 痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。なぜ痛みが出たのかまで一緒に見直していきます。 手術後の痛みにも対応 他院での手術後の痛みや不安もお気軽にご相談ください。

院長からのメッセージ

首・肩・腰の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。 症状を年齢のせいとあきらめず、どうかご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。小さな不調でもお気軽にお越しください。

まとめ:首を回すと痛いときは早めの対処を

首を回すと痛みを感じる原因は、姿勢の悪さ、寝違え、筋肉の硬直、ストレスなど、さまざまです。 多くの場合、適切なセルフケアで改善しますが、痛みが強い場合や長引く場合、しびれや脱力感などの症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。 神保町整形外科では、首の痛みの原因を丁寧に評価し、一人ひとりに合わせた治療を提供しています。筋肉の緊張緩和・姿勢改善・痛みを抑える治療を組み合わせて対応し、必要に応じてレントゲンや超音波検査も行います。 首の痛みでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。 痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すお手伝いをいたします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

腰を曲げると痛いのはなぜ?前かがみで起こる腰痛の原因とは

2026.01.26

前かがみで腰が痛む…その理由を知っていますか?

朝の洗顔時、靴下を履くとき、床にあるものを取るとき・・・ 前かがみになると腰に痛みを感じる方は少なくありません。 デスクワークや長時間の運転、重いものを持つ作業など、日常的に腰に負担がかかる動作は多く存在します。 実は前かがみの姿勢は、立っている時と比べて腰への負担が大きく増加するため、腰痛を引き起こしやすいのです。 この痛みの背景には、筋肉の疲労や椎間板への負担、神経の圧迫など、さまざまな原因が隠れています。 適切な対処をしないと、日常生活に支障をきたすだけでなく、症状が悪化して慢性的な腰痛に悩まされる可能性もあります。 この記事では、前かがみで腰が痛くなる原因とメカニズム、そして効果的な対処法について、整形外科の専門的な視点から詳しく解説します。

前かがみで腰が痛くなるメカニズム

前かがみになると、なぜ腰に痛みが生じるのでしょうか? その理由は、腰椎と腰椎の間にある「椎間板」への負担増加と、腰の筋肉・筋膜が過剰に伸ばされることにあります。

椎間板への負担が増加する理由

椎間板は背骨と背骨の間にあるクッションのような役割を果たしています。 立っている時と座っている時を比較すると、座っている方が椎間板に1.4倍もの負担がかかることが知られています。 さらに、前傾姿勢で荷物を持つと2倍以上の負担が椎間板にかかるため、デスクワークの方や運送業など荷物をよく前傾姿勢で持つ方は椎間板に負担がかかり、腰痛になりやすいのです。 前かがみになると、椎間板が後方に押し出されるような力が加わり、椎間板内部の圧力が高まります。 この状態が繰り返されると、椎間板の一部が突出して神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こすことがあります。

筋肉・筋膜への負担

前かがみの姿勢では、腰の筋肉や筋膜が常に伸ばされた状態になります。 特に背骨が丸まった状態で生活していると、背中の筋肉が常に伸ばされているため負担がかかり続けます。 柔らかいソファーや床に座ると背中が丸まりやすいため、注意が必要です。 筋肉が緊張し続けると血液循環が悪くなり、筋肉がさらに緊張するという悪循環に陥ります。 この状態が続くと、筋肉や筋膜に炎症が起こり、痛みを引き起こすのです。

前かがみで腰が痛む主な原因疾患

前かがみで腰が痛む場合、いくつかの代表的な疾患が考えられます。 それぞれの疾患には特徴的な症状があり、適切な診断と治療が必要です。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が後方に飛び出し、神経を圧迫することで起こる病気です。 加齢やスポーツ、仕事などで腰部に負担がかかると、椎間板の一部が突出し、神経を圧迫するため、お尻や足にしびれや痛みが生じます。 前かがみになると、飛び出した椎間板が神経を圧迫しやすくなるため、症状が悪化することが特徴です。 重いものを持ち上げたり、くしゃみなどで急に動いたりすることがきっかけで、強い痛みが生じる場合も多くあります。 お尻から太ももの後ろやふくらはぎにかけて、痛みやしびれがある坐骨神経痛を伴う場合もあります。

筋・筋膜性腰痛

筋・筋膜性腰痛は、腰の筋肉や筋膜が緊張したり、炎症を起こしたりすることで生じる病気です。 デスクワークや運転など、同じ姿勢を長時間続けることで、筋肉が硬くなり、血行が悪くなることが主な原因です。 前かがみになると、腰の筋肉が伸ばされ、緊張が高まるため、痛みが強くなることがあります。 冷えや疲労、ストレスなども筋・筋膜性腰痛を悪化させる要因となるため、日常生活でも注意が必要です。

仙腸関節障害

仙腸関節障害は、骨盤にある仙腸関節の炎症や機能障害が原因で腰痛が起こる病気です。 出産後の女性やスポーツ選手に多く見られます。 前かがみになると仙腸関節に負担がかかり、痛みが強くなることがあります。 長時間立っていたり、歩いたり、階段を上り下りしたりするときにも痛みが出ることがあります。

前かがみ腰痛が起こりやすい日常動作

前かがみで腰痛が出る方は、日常生活の中で特定の動作で痛みを訴えることが多くあります。

洗顔などで前かがみになる時

朝の洗顔時は、多くの方が前かがみの姿勢を取ります。 洗面台の高さが低い場合、より深く前かがみになる必要があり、腰への負担が増加します。 この動作を毎日繰り返すことで、腰痛が慢性化することもあります。

長時間座っている時

デスクワークなどで長時間座っていると、椎間板への負担が持続的にかかります。 特に背もたれにもたれず前かがみの姿勢で作業を続けると、腰への負担はさらに増加します。 座っている時は立っている時の1.4倍の負担が椎間板にかかるため、定期的な姿勢の変更が重要です。

床に置いてあるものを取る時

床にあるものを取る動作は、日常生活で頻繁に行われます。 膝を曲げずに腰だけを曲げて取ろうとすると、腰への負担が非常に大きくなります。 重いものを持ち上げる場合は、さらに負担が増加し、ぎっくり腰の原因にもなります。

くしゃみや咳をした時

くしゃみや咳をする瞬間、腹圧が急激に上昇します。 この時、前かがみの姿勢だと椎間板への圧力がさらに高まり、強い痛みが生じることがあります。 特に椎間板ヘルニアがある方は、くしゃみや咳で症状が悪化することが多くあります。

台所で家事をしている時

料理や洗い物など、台所での作業は前かがみの姿勢が続きやすい環境です。 調理台の高さが合っていない場合、より深く前かがみになる必要があり、腰への負担が増加します。 長時間の立ち仕事と前かがみ姿勢の組み合わせは、腰痛を引き起こしやすい条件となります。

前かがみ腰痛の診断と検査

腰痛の原因を正確に診断するためには、適切な検査が必要です。 神保町整形外科では、患者さまの症状に応じて必要な検査を行い、痛みの原因を丁寧に評価しています。

問診と身体診察

まず、いつから痛みが始まったのか、どのような動作で痛みが出るのか、痛みの場所や性質などを詳しくお伺いします。 身体診察では、下肢の筋力低下の有無、知覚障害の有無、腱反射の確認などを行います。 姿勢の確認や柔軟性の確認、筋力低下の確認なども丁寧に行っていきます。

レントゲン検査

レントゲン検査では、腰椎の側弯やすべり症などの形態的な異常がないか、骨折の有無、椎間板の狭小化の有無を評価します。 必要に応じて立位全脊椎撮影を追加し、身体の動きによる腰椎の不安定性の有無も評価します。

超音波検査

超音波検査は、筋肉や腱、靭帯などの軟部組織の状態を評価するのに有効です。 炎症の有無や筋肉の損傷などを確認することができます。 神保町整形外科では、必要に応じて超音波検査を実施し、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握しています。 イトーUST‐770(超音波治療器)

神保町整形外科での治療アプローチ

前かがみで起こる腰痛に対して、神保町整形外科では症状に合わせた最適な治療を組み合わせて行っています。

痛みを抑える治療

急性期の強い痛みに対しては、まず痛みを軽減することが重要です。 飲み薬や湿布などの外用薬を使用し、炎症を抑えます。 症状が強い場合は、ブロック注射により直接的に痛みを和らげることも可能です。 神経障害性疼痛に対する鎮痛薬や、神経周囲の血流障害を改善するための血管拡張剤なども、症状に応じて使用します。

物理療法

電気治療、温熱療法、超音波治療などの物理療法を症状に応じて組み合わせます。 これらの治療は、筋肉の緊張を緩和し、血液循環を改善する効果があります。 痛みの軽減だけでなく、組織の修復を促進する効果も期待できます。

理学療法士による運動療法

神保町整形外科では、理学療法士が一人ひとりの状態に合わせて、オーダーメイドのリハビリプログラムを作成します。 同じ腰痛でも、痛くなっている原因は一人ひとり異なるため、担当理学療法士が丁寧に評価を行います。 例えば、背骨が丸くなっている方の場合、なぜ背骨が丸くなっているのか(柔軟性が低下しているのか、背筋が弱くなっているのかなど)の原因を探し、ストレッチや筋力トレーニングを行っていきます。 前屈で痛くなる方は、お尻や太もも後ろの筋肉が硬かったり、骨盤が丸まったりしている方が多いため、これらの改善に焦点を当てた運動療法を行います。

姿勢改善と生活指導

エントランス
痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。 負担の少ない動作や筋力づくりなど、「なぜ痛みが出たのか」まで一緒に考え、根本からの改善を目指します。 デスクワークの方には適切な椅子の高さや座り方、パソコンの位置などをアドバイスします。 日常生活で気をつけることなどもお伝えし、再発予防をサポートします。

自宅でできる前かがみ腰痛の対処法

日常生活の中で、腰への負担を減らす工夫をすることが大切です。

正しい姿勢を意識する

座る時は、背もたれに背中をつけ、骨盤を立てるように意識します。 長時間同じ姿勢を続けないよう、30分に一度は立ち上がって軽く体を動かすことをおすすめします。 柔らかいソファーや床に座ると背中が丸まりやすいため、椅子に座る方が腰への負担は少なくなります。

床のものを取る時の工夫

床にあるものを取る時は、腰だけを曲げるのではなく、膝を曲げてしゃがむようにします。 重いものを持ち上げる時は、できるだけ体に近づけて持ち、膝の力を使って立ち上がります。 前傾姿勢で荷物を持つと2倍以上の負担が椎間板にかかるため、正しい持ち方を意識することが重要です。

ストレッチで柔軟性を保つ

お尻や太ももの後ろの筋肉が硬くなっていると、腰痛を引き起こす可能性が高くなります。 これらの筋肉を柔らかく保つためのストレッチを日常的に行うことが効果的です。 ただし、痛みが強い時に無理にストレッチを行うと症状が悪化することがあるため、痛みの程度に応じて調整することが大切です。

適度な運動習慣

運動不足や加齢により筋力が低下すると、筋疲労が起こりやすくなり、腰への負荷が大きく加わります。 ウォーキングや水中運動など、腰に負担の少ない運動を継続的に行うことで、筋力を維持することができます。 慢性腰痛には運動が大事だと言われており、適切な運動習慣が腰痛予防につながります。

こんな症状があればすぐに受診を

腰痛の中には、早急な医療機関の受診が必要な場合があります。 以下のような症状がある場合は、すぐに整形外科を受診してください。

足のしびれや筋力低下がある

足にしびれが出たり、力が入りづらくなったりする場合は、神経の圧迫が進行している可能性があります。 腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患が考えられ、早期の治療が必要です。 しびれや痛み、脱力感があり歩行が困難な時は、すぐに受診しましょう。

排尿・排便に異常がある

お手洗いの頻度が急激に増えたり、減ったりしている場合や、肛門周囲の感覚異常がある場合は、緊急を要することがあります。 馬尾型の脊柱管狭窄症では、膀胱直腸障害と言われる排尿障害や排便障害を認めることがあります。 これらの症状がある場合は、早期の受診が非常に重要です。

安静にしても痛みが続く

何もしてなくても痛い、安静にしても症状が落ち着かない場合は、内臓疾患の可能性も考えられます。 筋肉の張りが原因で起こる腰痛であれば、1~2週間程度で痛みが落ち着いてきます。 しかし、時間が経過しても痛みが良くならない、または、どんどん悪化している場合は、筋肉の痛みではない可能性があります。

まとめ:前かがみ腰痛は適切な対処で改善できます

前かがみで腰が痛くなる原因は、椎間板への負担増加や筋肉・筋膜の緊張など、さまざまな要因が関係しています。 腰椎椎間板ヘルニア、筋・筋膜性腰痛、仙腸関節障害など、原因となる疾患も複数あり、それぞれに適した治療が必要です。 神保町整形外科では、痛みの原因を丁寧に評価し、レントゲン・超音波検査を必要に応じて実施しています。 飲み薬・湿布・ブロック注射・物理療法・理学療法士による運動療法を組み合わせた治療で、症状の改善を目指します。 腰痛はマッサージだけではなかなか改善しません。 特に、慢性腰痛には運動が大事だと言われており、「なぜ腰痛になったのか」その原因を突き止めてリハビリをすることが重要です。 原因が改善しないと、慢性的な腰痛に悩まされ、生活の質が低下してしまいます。 首・肩・腰の痛みは、毎日の生活を大きく変えてしまう症状です。 「たいしたことない」と我慢せず、早めにご相談ください。 神保町整形外科は、痛みをやわらげるだけでなく、「また動ける日常」を取り戻すお手伝いをします。 小さな不調でもお気軽にお越しください。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

保険終了後もリハビリできる?意外と知られていない“自費リハビリ”の仕組み

2025.12.21

保険リハビリの期限が来たら、もうリハビリは受けられない?

「病院でのリハビリが終了してしまったけれど、まだ良くなる気がする・・・」 こうした想いを抱えている方は、実は少なくありません。脳梗塞や骨折などの手術後、保険を使ったリハビリには期限があります。医療保険では脳血管疾患で180日、運動器疾患で150日という標準的な算定日数が設けられており、その期間を過ぎると保険でのリハビリは原則として終了となります。 しかし、リハビリの終了は「回復の終わり」を意味するわけではありません。実際には、保険の制度上の制限によって打ち切られているだけで、身体機能の改善はまだ続く可能性があるのです。そこで注目されているのが「**自費リハビリ**」という選択肢です。 この記事では、整形外科医として長年リハビリテーション医療に携わってきた経験から、自費リハビリの仕組みや保険リハビリとの違い、そして当院で提供している自費リハビリの内容について詳しく解説します。

保険リハビリ終了後も痛みが残る方へ|自費リハビリが選ばれる理由

保険リハビリ終了後も痛みや不調が残る理由と、自費リハビリが選ばれる背景やメリットについて医師の視点でわかりやすく解説します。

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自費リハビリとは?保険リハビリとの違いを知る

自費リハビリとは、健康保険や介護保険を使わず、全額自己負担で受けるリハビリテーションのことです。 保険適用のリハビリでは、医師の指示のもとで決められた期間・回数の範囲内でリハビリを受けます。費用負担は1割から3割と軽いですが、その分、時間や内容に制限があります。1回のリハビリ時間は20分を1単位とし、1日あたりの単位数にも上限が設けられています。 一方、自費リハビリには期間や回数の制限がありません。患者さまの状態や目標に応じて、必要な限りリハビリを継続できます。1回の訓練時間も60分から120分程度と長く設定でき、週に何回でも利用可能です。担当する理学療法士を選べる施設も多く、個々の症状や目標に合わせたオーダーメイドのプログラムを受けることができます。

自費リハビリが選ばれる理由

近年、自費リハビリを選択する方が増えています。その背景には、保険制度では補えない「継続的な改善ニーズ」があります。 脳卒中後の麻痺改善はゆっくりと進むことが多く、保険リハビリの期限が来てもまだ回復の余地がある方は少なくありません。パーキンソン病のように進行性の疾患では、継続的なリハビリによって進行を遅らせ、生活機能を維持することが重要です。また、スポーツ復帰を目指す方や、より高い生活の質を求める方にとって、自費リハビリは強い味方となります。 保険リハビリでは「医師の指示」に基づいた内容が中心となりますが、自費リハビリでは利用者の希望や目標に応じた柔軟なプログラムを組むことが可能です。時間やスケジュールの自由度が高く、ライフスタイルに合わせた対応ができる点も大きな魅力です。

自費リハビリのデメリットも理解しておく

もちろん、自費リハビリにはデメリットもあります。最大の課題は費用負担の大きさです。 1回あたりの料金は施設によって異なりますが、一般的に8,000円から30,000円程度とされています。保険適用リハビリと比較すると、3倍から10倍程度の費用がかかることになります。継続的に利用する場合、月額数万円から十数万円の負担となることも珍しくありません。 また、医師が常駐していない施設が多いため、急変時の対応や医学的判断において制約があります。施設によってスタッフの技術レベルや設備に差があり、期待した効果が得られない可能性もあります。そのため、施設選びには十分な注意と情報収集が必要です。

神保町整形外科の自費リハビリ:3つの特徴

リハビリ室
当院では、患者さま一人ひとりの「戻りたい生活」を実現するために、自費リハビリを提供しています。 私たちが大切にしているのは、「痛みが良くなれば終わり」ではなく、その先の理想の生活に戻ることです。手術後の回復から日常生活への復帰、さらにはスポーツ復帰まで、患者さまの想いに寄り添いながら丁寧にサポートします。

特徴1:手術後リハビリを積極的に受け入れ

他院で外傷の手術を受けられた方も、術後2週間ほどは傷のケア、抜糸、固定除去、初期リハビリなどが必要となります。当院では、術後ケアとリハビリをセットで実施できる体制を整えており、患者さまの手術内容・経過に合わせた最適なプログラムを提供します。 骨折後は超音波骨折治療器による治癒促進も可能で、治療期間の短縮にも寄与します。手術を受けた病院とは別の場所でリハビリを受けたいという方にも、安心してご利用いただけます。

特徴2:大学病院・基幹病院との強力な連携体制

状態が悪化した場合や精密検査が必要な際には、聖路加国際病院、日本大学病院、三井記念病院、慶應義塾大学病院、北里研究所病院、九段坂病院、三楽病院といった医療機関と連携し、迅速に紹介が可能です。 地域医療のネットワークを活かし、患者さまの安全と治療の継続性を大切にしています。自費リハビリであっても、医療機関との連携があることで、安心してリハビリに取り組んでいただけます。

特徴3:制限のない自由なプログラム設計

保険の制限に縛られず、時間・内容・頻度を自由に設定できるのが自費リハビリの最大の強みです。 保険リハビリの期限が来てしまった方、もっと長く集中的にリハビリを受けたい方、保険では対象外の部位もみてもらいたい方など、さまざまなニーズに対応できます。専門知識を持つ理学療法士がオーダーメイドのリハビリプログラムを作成し、マンツーマンで丁寧に指導します。

当院の自費リハビリで受けられる3つのメニュー

神保町整形外科では、以下の3つの自費リハビリメニューを提供しています。

1. エムセラ(骨盤底筋トレーニング)

骨盤底筋群を座ったまま鍛えることができる最新機器です。 米国・EUなどで認可されており、尿もれ・骨盤臓器脱・姿勢の不安定性などに効果が期待されています。日本では保険適用外ですが、自費リハビリとして提供することで、これまで相談しにくかった悩みにもアプローチできます。 特に出産後の女性や高齢の方で、骨盤底筋の衰えを感じている方に適しています。座ったまま行えるため、運動が苦手な方でも無理なく続けられます。

2. 運動器リハビリ

理学療法士が症状に合わせて、ストレッチ、筋力トレーニング、可動域訓練、動作改善などを組み合わせ、「痛みを減らし、動ける身体へ」導きます。 脳卒中後の麻痺改善、骨折後の機能回復、スポーツ復帰のためのトレーニングなど、幅広い目的に対応します。保険リハビリでは時間が足りないと感じている方、より専門的な指導を受けたい方に適しています。 当院では、患者さまの目標に合わせて個別にプログラムを作成します。動画による経過の確認や自主練習の課題提供なども行い、リハビリ終了後も運動習慣を維持できるようサポートします。

3. 物理療法

温熱・電気・超音波などを用いて、痛みや炎症を軽減し、筋肉・関節の回復をサポートします。 急性期の痛みが強い時期や、運動療法の前段階として効果的です。物理療法と運動療法を組み合わせることで、より効率的な回復が期待できます。

自費リハビリの料金と利用方法

当院の自費リハビリは、時間を選べる料金体系となっています。 20分:3,500円(税込)、40分:7,000円(税込)、60分:10,500円(税込)という設定で、目的や症状に合わせて柔軟に利用できます。初めての方は短い時間から始めて、必要に応じて時間を延ばすことも可能です。 週に何回利用するかも自由に決められます。集中的に週3回通う方もいれば、月に数回のペースで継続される方もいます。ご自身のライフスタイルや目標に合わせて、無理のない範囲で続けていただくことが大切です。

こんな方に自費リハビリがおすすめです

保険リハビリを打ち切られたが、まだ回復を続けたい方、長期的に丁寧なマンツーマンリハビリを希望する方、スポーツ復帰のための専門的トレーニングを受けたい方、姿勢・歩行・体幹バランスを細かくみてほしい方、多部位の相談を同時に行いたい方などに適しています。 「もう一度、できるようになりたい」という想いを持っている方を、私たちは全力でサポートします。

まとめ:保険終了後も、回復への道は続いています

保険リハビリの期限が来ても、身体機能の改善は続く可能性があります。 自費リハビリは、保険の制限を超えて、あなたが本当に戻りたい生活を実現するための選択肢です。費用負担は大きくなりますが、時間・内容・頻度を自由に設定でき、専門家によるオーダーメイドのプログラムを受けられるという大きなメリットがあります。 神保町整形外科では、手術後のケアからスポーツ復帰、高齢の方の機能維持まで、幅広く対応しています。患者さまの想いを大切にしながら、丁寧で質の高いリハビリテーションを提供することをお約束します。 リハビリの回数を増やしたい、相談しながらリハビリをしたい、どんなリハビリをしているか見てみたいといった想いがある方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの「できるようになりたい」を叶えるために、私たちがお手伝いします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

座ると腰が痛いのはなぜ?原因と正しい対処法をわかりやすく解説

2025.12.20

座ると腰が痛くなる・・・その悩み、実は多くの方が抱えています

デスクワークやリモートワークが増えた現代。 「座っているだけなのに、なぜこんなに腰が痛いの?」と感じたことはありませんか?長時間座り続けることで、腰に鈍い痛みや重だるさを感じる方は少なくありません。実は、座る姿勢は立っている時よりも腰への負担が大きく、椎間板への圧力も増加することが研究で明らかになっています。 この記事では、座ると腰が痛くなる原因とその対処法について、整形外科医の視点からわかりやすく解説します。  

朝起きると腰が痛い…その原因と受診すべきサインを医師が解説

朝起きたときに腰が痛くなる原因や考えられる病気、早めに受診すべきサインについて医師がわかりやすく解説します。

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なぜ座ると腰が痛くなるのか?4つの主な原因

座位での腰痛には、いくつかの明確な原因があります。 それぞれを理解することで、適切な対策が見えてきます。

姿勢の崩れと骨盤の後傾

長時間座っていると、背中が丸くなりやすくなります。 この時、骨盤は後ろに傾き、腰椎の自然なカーブ(S字カーブ)が失われてしまいます。本来、人間の腰椎はS字状にカーブすることで、歩行時の衝撃を吸収し、脳への負担を軽減する仕組みになっています。しかし、座位では骨盤が後傾することでこのカーブが崩れ、椎間板や周囲の筋肉に過度な負担がかかります。 特に前かがみの姿勢や猫背は、腰椎への圧力をさらに高める要因となります。

血流の悪化と筋肉の硬直

同じ姿勢を長時間続けると、血液の循環が悪くなります。 特に腰周りの筋肉は、座位を保つために常に緊張状態にあり、血流が滞りやすい部位です。血流が悪くなると筋肉に十分な酸素や栄養が届かず、筋肉が硬くなってしまいます。硬くなった筋肉はさらに血管を圧迫し、悪循環が生まれます。 この状態が続くと、腰の重だるさや鈍い痛みとして現れるのです。

椎間板への負担増加

椎間板は、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす軟骨組織です。 実は、立っている時よりも座っている時の方が、椎間板にかかる圧力は大きくなります。特に前屈みの姿勢では、椎間板への負荷がさらに増大し、長期的には椎間板の変形や神経の圧迫につながる可能性があります。椎間板への過度な負担は、腰痛だけでなく、下肢のしびれや痛みを引き起こすこともあります。

体幹筋力の低下

座ることの多い生活を続けていると、体幹の筋力が低下しやすくなります。 研究によれば、腰痛を抱える方は痛みのない方に比べて体幹筋力が約20%低下しており、痛みの程度が大きいほど筋の持久力も低いことが分かっています。体幹の筋肉は、腰椎を支え、姿勢を保つために重要な役割を担っています。筋力が低下すると、骨や椎間板への負担が増え、腰痛が慢性化しやすくなります。

座位での腰痛を改善する具体的な対処法

原因が分かれば、対策も見えてきます。 日常生活で実践できる具体的な方法をご紹介します。

正しい座り方を身につける

腰痛対策の基本は、正しい座り方を習慣化することです。 椅子に座る時は、まず前かがみの状態でお尻を座面の奥までしっかり入れます。その後、あごを引いて背筋を伸ばし、骨盤を立てることを意識しましょう。骨盤を立てるとは、骨盤と背骨が直角になる位置を保つことです。この姿勢では、腰椎の自然なS字カーブが維持され、椎間板への負担が軽減されます。 また、かかとを床に完全につけることで、姿勢が安定しやすくなります。

定期的に立ち上がり、体を動かす

どんなに正しい姿勢でも、長時間同じ姿勢を続けることは避けるべきです。 30分から1時間に一度は立ち上がり、軽く体を動かすことをおすすめします。立ち上がることで骨盤の位置がリセットされ、血流も改善されます。可能であれば、軽いストレッチや歩行を取り入れると、さらに効果的です。 座位時間を減らすこと自体が、腰痛の悪化を防ぐ有効な方法であることが研究でも示されています。

効果的なストレッチを取り入れる

座りながらできる簡単なストレッチも効果的です。 「背伸びストレッチ」は、椅子に座ったまま両手を頭の上で組み、天井に向かって伸ばす動作です。この動作で背筋が伸び、血流が促進され、腰周りの負担が軽減されます。深呼吸をしながらゆっくり行うと、リラックス効果も得られます。 また、「腰回しストレッチ」も有効です。椅子に座り、両手を腰に当てて上半身を左右にゆっくり回転させることで、固まった腰周りの筋肉がほぐれます。

腰サポートクッションの活用

腰への負担を軽減するには、適切なクッションの使用も検討しましょう。 低反発クッションは体の形状に沿って沈み込むため、骨盤や腰が自然な位置に保たれやすくなります。また、椅子の背もたれに固定できるランバーサポート(腰部支持クッション)は、腰椎のカーブを維持し、理想的な姿勢をサポートしてくれます。通気性の良いメッシュ素材のクッションは、長時間座っても蒸れにくく快適です。 尾てい骨部分がカットされたドーナツ型クッションも、尾骨への圧力を和らげ、腰全体の負担を分散させる効果があります。

椅子と机の環境を見直すことも重要です

どれだけ姿勢に気をつけても、椅子や机の高さが合っていなければ効果は半減します。

椅子の高さ調整

椅子の高さは、座った時に足の裏全体が床にしっかりつく高さが理想です。 膝の角度が90度程度になるように調整しましょう。椅子が高すぎると足が浮いてしまい、骨盤が不安定になります。逆に低すぎると膝が上がりすぎて、腰への負担が増えてしまいます。

机との距離と高さ

机と椅子の間が開きすぎていると、前傾姿勢になりやすく腰に負担がかかります。 机の高さは、座った時に肘が90度程度の角度になる高さが目安です。キーボードやマウスはできるだけ手元に引き寄せ、背筋を伸ばした状態で作業できるようにしましょう。後付けのキーボードスライダーを使うと、作業環境の改善に役立ちます。

背もたれの活用方法

背もたれは、身体の上体を支えて姿勢を安定させるためのものです。 リクライニング機能を使う際は、傾斜角度を90度から前後10度程度で調節するのが望ましいとされています。背もたれの傾斜を強めにしすぎると、骨盤を立てる姿勢が崩れてしまい、かえって疲労の原因となることがあります。

慢性的な腰痛には専門的な治療が必要です

セルフケアを続けても改善しない場合は、医療機関での診察をおすすめします。

整形外科での診察と検査

神保町整形外科では、腰痛の原因を丁寧に評価します。 レントゲンや超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。痛みの原因が椎間板の問題なのか、筋肉の緊張なのか、姿勢の乱れなのか、それとも複数の要因が組み合わさっているのかを見極めることが重要です。

症状に合わせた治療の組み合わせ

当院では、症状に応じて最適な治療を組み合わせます。 飲み薬や湿布で痛みを抑えながら、物理療法(電気・温熱・超音波)で筋肉の緊張を緩和します。必要に応じてブロック注射を行い、痛みの悪循環を断ち切ることもあります。さらに、理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい体づくりを目指します。 痛みを抑えるだけでなく、「なぜ痛みが出たのか」まで一緒に見直していくことが大切です。

生活習慣の見直しとサポート

治療と並行して、生活動作や姿勢の改善もサポートします。 座り方・立ち方・歩き方など、日常の癖を一緒に見直すことで、痛みを繰り返さない身体づくりを目指します。デスクワークが多い方には、職場での座り方や休憩の取り方についても具体的にアドバイスします。

まとめ:座ると腰が痛い症状は改善できます

座ると腰が痛くなる原因は、姿勢の崩れ、血流の悪化、椎間板への負担、体幹筋力の低下など、複数の要因が関わっています。 正しい座り方を身につけ、定期的に体を動かし、適切な環境を整えることで、多くの場合は症状の改善が期待できます。ただし、セルフケアを続けても痛みが改善しない場合や、痛みが強くなる場合は、専門的な治療が必要です。 神保町整形外科では、腰痛の原因を丁寧に評価し、一人ひとりの生活に合わせた治療を提供しています。首・肩・腰の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を年齢のせいとあきらめず、どうかご相談ください。 痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。 小さな不調でもお気軽にお越しください。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

歩くと膝が痛い…考えられる原因と病院へ行くべきサインを解説

2025.12.20

「歩くと膝が痛い」…その症状、放置していませんか?

朝起きて歩き始めるとき、膝に違和感を感じる。 階段を降りるときに膝がズキッと痛む。買い物から帰ってくると膝が重だるい。こうした症状を「年齢のせいだから仕方ない」と諦めていませんか? 実は膝の痛みには、筋肉・関節・神経の炎症や硬さ、姿勢の乱れ、運動不足、ストレスなど、さまざまな原因が組み合わさって起こる「治療が必要な症状」であることが多いのです。デスクワークやテレワークが増えた現代では、長時間同じ姿勢を続けることで知らず知らずのうちに膝や腰などに負担がかかり、痛みや不調が現れやすくなっています。 神保町整形外科では、膝の痛みの原因を丁寧に調べ、その方の生活に合わせた治療で、つらい症状を根本から改善するお手伝いをしています。

歩くと膝が痛くなる主な原因とは

膝の痛みの原因は、実に多岐にわたります。 大きく分けると、「炎症による痛み」と「変形による痛み」があり、さらに腱などの膝周囲の軟部組織の傷みや、腰痛・股関節の病気が原因で起こる膝痛もあるのです。ひと口に”膝痛”といっても、必ずしも原因が膝関節にあるとは限らないため、まずは整形外科でよく調べてもらうことが大切です。

変形性膝関節症による痛み

40歳以上で膝の痛みに悩む方の大部分は、変形性膝関節症によるものです。 この疾患は、膝の関節の軟骨の質が低下し、少しずつすり減ることで、歩行時に膝の痛みが出現します。平地での歩行は大丈夫でも、階段で膝が痛いために困っている、歩行時の膝の痛みはないけれど正座は膝が痛くてできない、などが初期の症状です。さらに進行すると、次第にO脚が進んでいき、階段のみでなく平地での歩行にも支障をきたすようになります。 女性に起こりやすく、高齢になるにつれてより発症しやすくなる傾向があります。初期の症状は膝の痛みや腫れで、歩きはじめや立ち上がりなど動作を開始するときに痛みが起こることが特徴的です。

関節リウマチによる膝の痛み

関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こる病気です。 膝関節にも影響を及ぼし、痛みや腫れを引き起こします。関節リウマチと診断されている人に膝痛が起きたとき、その原因が関節リウマチではないこともあるため注意が必要です。腰痛や関節の軟部組織の傷みが原因で膝痛が起きていることもあるのです。 近年では、免疫抑制剤や生物学的製剤が飛躍的に進歩しており、これらの薬剤を早期から使用することで炎症を抑え、関節破壊を起こさないようにすることが可能な時代になっています。

膝周囲の軟部組織の損傷

捻挫や打撲などのけがにより、膝の靭帯・腱・軟骨・半月板などが損傷すると、膝の痛みや腫れが生じます。 スポーツ活動中の受傷が多く、損傷の程度によっては手術が必要になることもあります。また、成長期のスポーツ障害としては、脛骨結節とよばれるお皿の下の部分の骨がふくらんで痛みを伴うオスグット病や、軟骨が骨ごとはがれてしまう離断性骨軟骨炎などがあり、進行すると手術が必要となることもあります。

テレワークやデスクワークが膝に与える影響

意外に思われるかもしれませんが、テレワークやデスクワークも膝の痛みの原因となります。 長時間座りっぱなしでいると、膝関節が固定されてしまい、膝周りの筋肉が固まっていきます。そうすると立ち上がろうとしたときに関節に大きな負担がかかり、痛みや違和感を覚えるようになることも。この症状は「コロナ膝」とも呼ばれ、コロナ禍の外出自粛を機に訴える方が増えました。

長時間の座り作業が引き起こす問題

会社にいると、特に意識しなくても立ち上がったり移動したりする機会が自然と多くなります。 ところがテレワークの場合、気づいたら3時間経っていたなど、長時間同じ姿勢のまま座っていることも少なくありません。このように不自然な姿勢を維持することで、筋肉や関節に負担がかかり、痛みや不調が生じてしまうのです。 通常、コロナ膝の痛みや違和感は短い時間で治りますが、症状を放置すると関節がどんどん固まってしまい、動きが悪くなったり筋力が落ちたりすることにつながります。また、膝の軟骨の代謝も落ちるため、将来的に軟骨がどんどんすり減ってしまい、変形性膝関節症になってしまう恐れもあります。

姿勢の乱れと筋肉への負担

背中が丸まった姿勢になりやすく、筋肉に負担がかかります。 長時間同じ姿勢を維持することで血行が悪くなり、机やイスの高さ、モニターの位置などが適切でないと、さらに負担が増します。移動する機会が少なくなり運動不足に陥りやすいことも、膝の痛みを引き起こす要因となります。

病院へ行くべきサインと受診のタイミング

膝の痛みは、早めに医療機関を受診することが重要です。 特に以下のような症状があるときは、早めに整形外科を受診してください。

すぐに受診すべき症状

  • 歩くことができないような強い痛みを感じる
  • 腫れや熱感が強い
  • 膝がグラグラする、不安定に感じる
  • 寝起きにこわばる、夜中に痛みで目が覚める
  • 急激に下腿の冷感、強い痛み、しびれなどが出てきた
これらの症状がある場合、重大な疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。 急激に下腿の冷感、強い痛み、しびれなどが出てきた場合には、緊急の処置が必要となることがあるため、救急車を呼びましょう。

様子を見てもよい症状と受診の目安

軽い痛みや腫れではあるが長く続いている場合も、医療機関の受診が勧められます。 膝の痛みが数日~1週間以上続いている場合や、階段の昇り降りがつらい場合は、早めに整形外科を受診しましょう。強い痛みや腫れがなければ、歩く距離を減らしたり安静にすることで症状がよくなることが期待できますが、症状が続く場合には医療機関を受診してください。

どの診療科を受診すべきか

膝の痛みがある場合、まずは近隣の病院やクリニックの整形外科を受診しましょう。 ただし、痛みがひどく歩けない場合は、事前に病院へ問い合わせをし、入院や救急対応のできる病院を受診することをおすすめします。また、膝の痛みだけでなく発熱も伴う場合には、内科も併設されている病院への受診が望ましいです。 かかりつけ医の先生に対応いただいていることも多いです。痛風という病気を疑う場合は、おもに整形外科や内科を、関節リウマチという病気を疑う場合は、おもに膠原病内科や整形内科を受診していただくこともあります。

神保町整形外科での膝の痛みの診断と治療

神保町整形外科では、膝の痛みの原因を丁寧に評価し、最適な治療を提供しています。

詳細な検査による原因の特定

レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。 膝の痛みで医療機関を受診すると、レントゲンを撮影して変形性膝関節症の診断をするのが一般的ですが、関節の軟骨はレントゲンでは写りません。従って、痛みが強い場合でもレントゲン写真ではその原因がわかりにくい場合があります。 当院では、必要に応じてレントゲンや超音波検査も実施し、痛みの原因をしっかり調べます。

症状に合わせた最適な治療の組み合わせ

飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法(電気・温熱・超音波)、理学療法士による運動療法を症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。 手術療法との大きな違いは、治療が注射で行えるということ。そのため入院は不要で、日帰りで体にも低負担な治療を受けていただけます。
  • 筋肉の緊張緩和…膝周りの筋肉の硬さをほぐします
  • 姿勢改善…負担の少ない動作や姿勢を一緒に見直します
  • 痛みを抑える治療…飲み薬や湿布、ブロック注射で痛みを軽減します
  • 運動療法・ストレッチ…理学療法士による指導で再発しにくい体づくりをめざします

生活動作・姿勢改善までサポート

痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。 「なぜ痛みが出たのか」まで一緒に見直し、負担の少ない動作や筋力づくりなど、根本からの改善をめざします。腰は身体の中心であり、姿勢・筋力・日常の癖が深く影響しているため、痛みを抑える治療に加えて、こうした生活面のサポートも大切にしています。

膝の痛みを予防するために今日からできるこ

膝の痛みは、日々の生活習慣を見直すことで予防できます。

適度な運動と筋力トレーニング

運動療法は、手術以外で効果が証明されている方法です。 独自の運動療法(筋力訓練と関節のストレッチング)を毎日行うことで、優れた効果を得られます。単に薬だけでは変形性膝関節症の症状が改善しないのは、筋力低下によりさらに膝の痛みが持続もしくは悪化するという影響があるためです。

正しい姿勢と動作の習慣化

デスクワークやスマホの長時間使用により、首・肩・腰の痛みが増えています。 背中が丸まった姿勢になりやすく筋肉に負担がかかるため、正しい姿勢を意識することが大切です。机やイスの高さ、モニターの位置などを適切に調整し、長時間同じ姿勢を維持しないよう心がけましょう。

定期的な休憩と体のケア

長時間座りっぱなしを避け、定期的に立ち上がって歩くことが重要です。 1時間に1回程度は立ち上がり、軽くストレッチをするなど、体を動かす習慣をつけましょう。また、膝周りの筋肉を温めたり、マッサージをしたりすることで、血行を促進し筋肉の緊張をほぐすことができます。

まとめ:膝の痛みは早めの相談が大切です

歩くと膝が痛い症状には、さまざまな原因が考えられます。 変形性膝関節症、関節リウマチ、膝周囲の軟部組織の損傷、さらにはテレワークやデスクワークによる長時間の座位など、現代の生活習慣が膝の痛みを引き起こすこともあります。 強い痛みや腫れ、膝の不安定感などの症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。軽い痛みでも長く続いている場合は、放置せずに医療機関で相談することが大切です。 神保町整形外科では、レントゲン・超音波検査などを用いて痛みの原因をしっかり調べ、飲み薬・湿布・ブロック注射・物理療法・理学療法士による運動療法を組み合わせた治療を提供しています。生活動作や姿勢の改善まで丁寧にサポートし、痛みを繰り返さない体づくりをめざします。 「首・肩・腰の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を年齢のせいとあきらめず、どうかご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。」 小さな不調でもお気軽にお越しください。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

四十肩はなぜ起こる?原因と発症の仕組みをわかりやすく解説

2025.12.19

四十肩・五十肩とは何か

肩が痛くて腕が上がらない・・・ そんな症状に悩まされていませんか? 40代や50代になると、突然肩に痛みが現れ、日常生活に支障をきたすことがあります。これがいわゆる「四十肩」や「五十肩」と呼ばれる症状です。 四十肩と五十肩は、実は同じ病態を指しており、40代で発症すれば四十肩、50代で発症すれば五十肩と呼ばれるだけで、医学的な違いはありません。正式には「肩関節周囲炎」という病名で呼ばれています。

四十肩が起こる原因とメカニズム

加齢による組織の変化

四十肩の原因は、実ははっきりと解明されていません。 しかし、加齢に伴う肩関節や筋肉のこわばり、組織の縮小などによって炎症が起こると考えられています。肩関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化し、肩関節の周囲組織に炎症が起きることが主な原因です。 特に肩の関節にある「腱板」という組織が炎症を引き起こし、それが「関節包」に広がることで痛みや動きの制限が生じます。腱板は肩甲骨と上腕骨をつなぐ重要な組織であり、この部分の柔軟性が失われるとスムーズに動かなくなってしまうのです。

炎症が起こりやすい部位

肩関節の周囲には、炎症が起こりやすい部位がいくつか存在します。 上腕二頭筋長頭腱、腱板疎部、肩峰下滑液包、肩甲下滑液包、烏口下滑液包など、複数の組織が炎症の対象となります。これらの部位に炎症が広がると、肩関節の動きをよくする袋である「肩峰下滑液包」や関節を包む袋である「関節包」が癒着し、さらに動きが悪くなる「拘縮」または「凍結肩」と呼ばれる状態になります。

四十肩になりやすい人の特徴

年齢と発症リスク

四十肩は、その名の通り40代以降の方に多く発症します。 中年以降、特に50歳代に多くみられ、その病態は多彩です。「二十肩」「三十肩」という言葉がないことからも分かるように、若い世代では発症しにくい症状です。

生活習慣と発症の関係

以前に野球をはじめとするスポーツで肩を酷使した人、肩に怪我をした人、姿勢の悪い人は発症リスクが高くなります。 また、運動不足や慢性的なストレス、閉経などによるホルモンバランスの変化も、四十肩の発症に影響すると考えられています。デスクワークやスマホの長時間使用により、首や肩に負担がかかり続けることも、発症のリスクを高める要因となります。 糖尿病の既往がある方も、四十肩につながりやすくなると考えられています。

四十肩の症状と進行段階

初期症状のチェックポイント

四十肩には、いくつかの特徴的な症状があります。 腕をあげると肩が痛い、痛くて腕をあげられない・肩を回せない、寝ている時の肩の痛みで目が覚める、起床時の肩の痛み、肩の痛みで反対側の肩を触れない、肩の痛みで背中やへそを触れない、洗髪や洗顔といった動作が辛い、服を着替える動作が辛いといった症状が見られる場合には、四十肩が疑われます。 特に、髪を整えたり、服を着替えることが不自由になることがあります。洗濯物を干す時に肩が上がらない、肩甲骨まわりがずっと重い、肩こりから頭痛がするといった症状も現れます。

炎症期(急性期)の特徴

四十肩は、通常3つの段階を経て進行します。 最初の段階は「炎症期」または「急性期」と呼ばれます。この時期は肩関節周囲炎の発症初期で、炎症が出現した状態です。肩のあたりが重苦しい感じや、肩の関節がピリッと痛むといった鈍痛から始まります。 症状が進むと、肩周りの感覚が鈍くなってきたり、腕に違和感を感じたり、首や肩のあたりに張りを感じるようになります。さらに悪化すると、ズキズキとうずくような痛みがあり、肩を動かす際に痛みを感じ、朝晩に痛みが強くなってきます。 最も辛い時期には、動いても痛いし、何もしなくても痛い状態になります。夜寝る時に痛みがあり寝つけない、痛みで目が覚めるといった「夜間時痛」や「安静時痛」が特徴的です。動作時には強い痛みがあり、さまざまな日常生活動作で支障をきたします。

拘縮期(凍結期)の状態

炎症が落ち着くと、次の段階に移行します。 「拘縮期」または「凍結期」と呼ばれるこの時期は、炎症は落ち着いたものの、痛みで動かせない状態が続いたことにより拘縮が進行する時期です。夜間時痛や安静時痛は軽くなりますが、過度に動かしたときに強いつっぱり感があります。 可動域制限が主な症状となり、あらゆる方向の可動域が制限されます。強い痛みは落ち着いてくることが多く、可動域範囲の限界を超えるような運動を強制されると痛みを生じます。肩がだるい・重いなどと表現される方もおられます。

回復期(解凍期)への移行

最後の段階が「回復期」または「解凍期」です。 痛みや運動制限が次第に回復、改善に向かう時期です。徐々に痛みが改善し、動かせる範囲も広くなり、動かしても痛みが出なくなります。状態により異なりますが、自動運動や他動運動を痛みのない範囲でしっかり行うことで、肩関節の可動域改善が進みます。 一般的には、数週間から半年くらいで治ります。ただし、中には1年以上の期間を要するケースも存在します。

四十肩と肩こりの違い

四十肩と肩こりを混同してしまう方も多いですが、これらは明確に異なる症状です。 肩こりは「筋肉疲労」、四十肩や五十肩は「炎症」の状態です。一般的な肩こりは筋肉の緊張からくる血液循環の悪化が原因で、習慣化した姿勢の悪さや運動不足、ストレスにより筋肉疲労がおこり、張りや痛みを引き起こします。 一方、四十肩は老化などにより、肩関節をとりまく関節包や腱板に炎症が起こることで痛みが生じると言われています。そのため年齢の若い方より、中年以降に発症することが多いのです。 肩こりと四十肩では対処の仕方が異なる場合があります。誤った判断で痛みを悪化させることのないよう、正しい診断のもと、適切な対処をすることがとても大切です。

四十肩の診断方法

四十肩の診断は、問診・視診から始まります。 どのような時にどんな痛みがあるか、いつ頃から痛みがあるかといったことをお尋ねし、実際に無理のない範囲で肩を動かしていただき、動き方と可動域を確認します。圧痛の部位や動きの状態などをみて診断します。 肩関節におこる痛みには、いわゆる五十肩である肩関節の関節包や滑液包の炎症のほかに、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂などがあります。これらは、レントゲン撮影、関節造影検査、MRI、超音波検査などで区別します。 その他の疾患の除外、軟部組織の精査のため、MRI検査が必要になることがあります。炎症の経過についても調べることができます。 神保町整形外科では、必要に応じてレントゲンや超音波検査を行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。痛みの原因を丁寧に評価することで、最適な治療方針を立てることができます。

四十肩の治療とケア

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保存療法の基本

四十肩の治療では、薬物療法とリハビリテーションが中心となります。 痛みが強い急性期には、三角巾やアームスリングなどで安静を計り、消炎鎮痛剤の内服、注射などが有効です。内服治療を基本とし、痛みが強い場合に関節内注射を取り入れます。ステロイドや麻酔薬を肩関節内に注射したり、ヒアルロン酸を使用することもあります。 神保町整形外科では、飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法(電気・温熱・超音波)、理学療法士による運動療法を症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。

リハビリテーションの重要性

急性期を過ぎたら、温熱療法や運動療法などのリハビリを行います。 四十肩の治療法としては、「運動療法」をメインにしたリハビリを行います。ストレッチや振り子運動は肩関節の緊張をほぐし、痛みの緩和と関節の可動域を広げることを目的とします。 患部の血行を良くすることで、治癒を促し痛みの緩和が期待できます。一般に医療機関で行う温熱療法は、ホットパックやマイクロ波といった機器を使った治療がありますが、自宅では入浴や蒸しタオル、温湿布などを使い温める方法があります。 神保町整形外科では、理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい「動ける肩」を作っていきます。生活動作・姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直し、痛みを繰り返さないようサポートします。

日常生活での注意点

四十肩を悪化させないためには、状態に合ったケアが必要です。 自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。無理に動かすことで炎症が蔓延し痛みが引かない場合や、痛みが強く動かせない場合などさまざまです。 四十肩は、どちらか一方に発症することが多いので、痛みのない側の予防策としても日々取り入れていくことが望ましいです。

まとめ

四十肩は、加齢に伴う肩関節周囲の組織の変化により起こる症状です。 原因ははっきりと解明されていませんが、腱板や関節包などの組織に炎症が起こり、最終的には癒着して動きが制限される状態になります。40代以降の方に多く発症し、運動不足やストレス、ホルモンバランスの変化なども影響すると考えられています。 症状は炎症期、拘縮期、回復期という3つの段階を経て進行し、適切な治療とリハビリテーションにより改善が期待できます。肩こりとは異なる病態であるため、正しい診断のもと適切な治療を受けることが大切です。 神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しています。痛みの原因を丁寧に評価し、レントゲンや超音波検査を必要に応じて実施し、症状に合わせた最適な治療を組み合わせて行います。 肩の痛みでお悩みの方は、症状を年齢のせいとあきらめず、お気軽にご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

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投稿者:神保町整形外科

骨粗しょう症の薬にはどんな副作用がある?種類ごとの特徴をわかりやすく解説

2025.12.19

骨粗しょう症の薬について知っておきたいこと

骨粗しょう症の治療では、薬物療法が重要な役割を果たします。 しかし、「薬を飲むと副作用が心配」「どんな薬があるのかわからない」といった不安を抱える方も少なくありません。実際、骨粗しょう症の治療薬にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や副作用が異なります。 当院では、患者さん一人ひとりの骨の状態や生活習慣に合わせて、最適な治療法をご提案しています。薬物療法は食事療法や運動療法と組み合わせることで、より効果的に骨の健康を守ることができます。 この記事では、骨粗しょう症の治療薬の種類と、それぞれの副作用について詳しく解説します。正しい知識を持つことで、治療への不安を解消し、安心して治療に取り組んでいただけるはずです。

骨粗しょう症の薬は大きく3つに分類されます

骨粗しょう症の治療薬は、作用の仕方によって大きく3つに分けられます。 骨の吸収を抑える薬は、骨を壊す細胞の働きを抑制します。骨の形成を促進する薬は、新しい骨を作る力を高めます。そしてカルシウム製剤は、骨の材料となるカルシウムを補給します。 それぞれの薬には特徴があり、患者さんの骨密度や骨折リスク、年齢、生活習慣などを総合的に判断して選択します。

骨の吸収を抑える薬(骨吸収抑制薬)

この種類の薬は、骨を壊す「破骨細胞」の働きを抑えることで、骨がもろくなるのを防ぎます。 ビスホスホネート製剤は、世界中で最も多く使用されている骨粗しょう症治療薬です。内服薬には毎日服用するタイプと週に1回服用するタイプがあり、生活スタイルに合わせて選ぶことができます。注射薬では、年1回の投与で効果が持続する「ゾレドロン酸(リクラスト®)」も使用されています。 抗RANKLモノクローナル抗体(デノスマブ)は、6か月に1回の注射で済む薬です。骨密度を高める効果が高く、特に骨の外壁への効果は他の薬剤にない特徴があります。 選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)は、骨に対しては女性ホルモンと似た働きをする飲み薬です。安全性が高く、乳がんの予防効果も期待できます。

骨の形成を促進する薬(骨形成促進薬)

新しい骨を作る力を高める薬です。 活性型ビタミンD3製剤は、腸からのカルシウム吸収を促進します。食べ物からのカルシウムを効率よく取り込むことで、骨を丈夫にする働きがあります。 副甲状腺ホルモン製剤は、骨を作る細胞を活性化し、新しい骨の形成を促進する注射薬です。骨密度を高める効果が高く、他の薬で効果が不十分な場合に用いられることがあります。ただし、使用期間は24か月までに制限されています。 抗スクレロスチン抗体製剤(ロモソズマブ)は、骨折の危険性が高い骨粗しょう症に使用される新しい薬です。骨を作る力を高めると同時に、骨を壊す力を抑える二つの作用を持っています。  

骨粗しょう症の症状と原因を医師が解説|早期発見のポイントとは?

骨粗しょう症の主な症状や原因、初期に気づくためのポイントを医師の視点でわかりやすく解説します。

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ビスホスホネート製剤の副作用と注意点

ビスホスホネート製剤は効果が高い一方で、いくつかの副作用に注意が必要です。 最も一般的な副作用は胃腸症状です。食道に刺激を与えることがあるため、服用後30分は横にならないようにしてください。起きたらすぐにコップ1杯の水で飲み、30分は横になることと食事をとることを避けるという飲み方が決まっています。

長期使用で注意すべき副作用

頻度は高くないものの、3年以上の長期使用で注意するべき副作用があります。 顎骨壊死(がっこつえし)は、あごの骨が部分的に死んでしまい、腐ってしまう病気です。あごの痛みや腫れ、膿が出るなどの症状がみられます。一度起こすと治すのが難しい副作用ですが、口の中をきれいに保つことで予防できます。定期的な歯科の受診がお勧めです。 非定型骨折は、通常とは異なる形で骨折を起こすことです。太ももの骨でみられ、軽い力でも折れてしまう、折れる場所が異なるなどの特徴があります。治るまでに非常に時間がかかる場合や、骨がつかなくなってしまう場合があります。 これらの副作用は、長期間の薬の使用で起こりやすくなります。当院では、骨折のリスクの高さを考慮しながら、3~5年以上継続使用している場合には休薬や変更なども検討します。

腎機能への配慮が必要です

ビスホスホネート製剤は腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している患者さんには使用を慎重に考慮する必要があります。 また、低カルシウム血症の患者さんにも注意が必要です。治療前に血液検査でカルシウム値を確認し、必要に応じてカルシウム製剤を併用します。

抗RANKL抗体(デノスマブ)の特徴と副作用

デノスマブ(プラリア皮下注®)は、6か月に1回の注射で済む便利な薬です。 骨折防止にかなり有効で、骨密度を高める効果が高いことが特徴です。特に骨の外壁(皮質骨)への骨密度増強効果は、他の薬剤にない特徴となっています。 ビスホスホネート製剤で効果が不十分な場合や副作用が出た場合に用いられることがあります。また、腎排泄に頼らないため、腎機能が低下している患者さんにも使用できる利点があります。

デノスマブの副作用

主な副作用として、低カルシウム血症があります。 カルシウムの値が下がる副作用があるため、カルシウム製剤やビタミンD製剤と併用する必要があります。治療中は定期的に血液検査でカルシウム値を確認します。 また、ビスホスホネート製剤と同様に顎骨壊死の副作用が報告されています。侵襲的な歯科処置との関連性が指摘されているため、服用中は歯科医師への相談が重要です。 デノスマブの投与を中止すると、骨密度が急速に低下する可能性があるため、中止する場合は他の骨粗しょう症治療薬への切り替えを検討します。

副甲状腺ホルモン製剤とその副作用

副甲状腺ホルモン製剤は、骨を作る細胞を活性化し、新しい骨の形成を促進する注射薬です。 テリパラチド(フォルテオ皮下注®、テリボン皮下注®)は、骨密度を高める効果が高く、他の薬で効果が不十分な場合に用いられることがあります。 毎日自分で注射する必要がありますが、骨量の増加を認める効果的な薬です。使用期間は24か月までに制限されており、それ以降は他の骨粗しょう症治療薬に切り替えます。

副甲状腺ホルモン製剤の副作用

主な副作用として、高カルシウム血症があります。 血液中のカルシウム量が増える作用があるため、定期的な血液検査でカルシウム値を確認する必要があります。悪心・嘔吐、痙攣、腎障害などが生じる場合があります。 また、注射部位が赤くなったり腫れたりすることがあり、吐き気や頭痛、倦怠感、動悸などの副作用の報告もあります。 長期間の使用では骨の悪性腫瘍を起こすおそれがあるため、2年までしか使用することができません。このため、骨の腫瘍がある方や骨に腫瘍が転移している方、骨の周りに放射線治療を受けたことがある方は使用することができません。

SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)の特徴

SERMは、骨に対しては女性ホルモンと似た働きをする飲み薬です。 閉経後の女性は、エストロゲンの減少により骨密度が低下しやすくなります。SERMは、骨に対してはエストロゲンと似た働きをする一方、乳房や子宮などへの作用は抑えるため、ホルモン補充療法に代わる選択肢として注目されています。 比較的安全に長期間使用することができ、乳がんの予防効果も期待できる薬です。

SERMの副作用

頻度は高くありませんが、深部静脈血栓症という副作用の報告があります。 足の静脈が血の固まりで詰まる副作用で、血栓を起こす可能性があるため、静脈血栓症がある方には禁忌薬となっています。ほぼ座りっぱなしや寝たきりのような方は使用を避けましょう。 また、発汗などの更年期症状を悪化させる危険性があるため、更年期症状が強い方には注意が必要です。 当院では、閉経後の比較的若年女性で、骨折リスクがそれほど高くない方に、長期的な予防を目的として処方することがあります。

活性型ビタミンD3製剤の役割と副作用

活性型ビタミンD3製剤は、腸からのカルシウム吸収を促進する薬です。 食べ物からのカルシウムを効率よく取り込むことで、血液中のカルシウム量が増え、骨を丈夫にする働きがあります。骨でのカルシウムやリンによる強化を促します。 他の骨粗しょう症治療薬と併用されることが多く、比較的安全性が高い薬です。

活性型ビタミンD3製剤の副作用

副作用として、体内のカルシウム量が増えすぎてしまうことがあります。 高カルシウム血症になると、便秘や気持ち悪さ、嘔吐、食欲低下などを起こすことがあります。放置してしまうと腎臓に障害が起こることがあり注意が必要です。 予防として、水分をよくとるようにしましょう。また、定期的な血液検査でカルシウム値を確認することが大切です。 肝障害や黄疸、急性腎障害などが生じる場合もあるため、定期的な検査でモニタリングします。

新しい骨粗しょう症治療薬について

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近年、新しい骨粗しょう症治療薬が次々に登場しています。 抗スクレロスチン抗体製剤(ロモソズマブ)は、骨折の危険性が高い骨粗しょう症に使用される新しい薬です。骨を作る力を高めると同時に、骨を壊す力を抑える二つの作用を持っています。 アバロパラチドは、2023年1月に販売が開始された新しい副甲状腺ホルモン関連製剤です。骨折の危険性の高い骨粗しょう症に適応があり、投与期間は18カ月までとなっています。 これらの新しい薬は、骨密度上昇効果や骨折抑制効果において高い評価を受けており、従来の治療で効果が不十分な場合の選択肢として期待されています。

新薬の副作用と注意点

新しい薬についても、副作用への注意が必要です。 ロモソズマブでは、心血管イベントのリスク増加の可能性が報告されています。心筋梗塞や脳卒中の既往がある方には慎重な投与が必要です。 アバロパラチドは、副甲状腺ホルモン製剤と同様の副作用に注意が必要で、高カルシウム血症や注射部位の反応などが報告されています。 当院では、患者さんの骨折リスクや既往歴、生活習慣などを総合的に判断して、最適な治療薬を選択します。

副作用を防ぐために大切なこと

骨粗しょう症の薬による副作用を防ぐためには、いくつかの重要なポイントがあります。 まず、定期的な歯科受診が大切です。顎骨壊死の予防には、口の中をきれいに保つことが重要です。薬の服用前に歯科を受診し、口の中の衛生状態を改善し、抜歯などの歯科治療を投薬開始の2週間前までに終えることが望ましいとされています。 既に服用している人でも、歯科の受診は重要です。歯磨きなどで口の中を清潔に保ちつつ、虫歯などがあれば、最小限の治療を受けることで、顎骨壊死のリスクを減らすことができます。

定期的な検査とモニタリング

副作用の早期発見のために、定期的な検査が欠かせません。 血液検査では、カルシウム値や肝機能、腎機能などを確認します。骨密度検査は、治療効果を確認するとともに、薬の継続や変更の判断材料となります。 当院では、骨密度80%未満の場合は検査を半年ごとに実施し、80%以上に改善した場合は年1回に頻度を戻して経過観察を行っています。 異常な症状が現れた場合は、すぐに医師に相談してください。早期発見・早期対応が、重篤な副作用を防ぐ鍵となります。

正しい服用方法を守りましょう

薬の効果を最大限に引き出し、副作用を最小限に抑えるためには、正しい服用方法を守ることが重要です。 ビスホスホネート製剤の内服薬は、起床後すぐにコップ1杯の水で飲み、30分は横にならず、食事も控えてください。この飲み方を守ることで、食道への刺激を最小限に抑えることができます。 注射薬の場合は、決められた間隔を守って投与を受けることが大切です。自己判断で中止すると、骨密度が急速に低下する可能性があります。

まとめ:骨粗しょう症の薬と上手に付き合うために

骨粗しょう症の治療薬には、さまざまな種類があり、それぞれに特徴と副作用があります。 ビスホスホネート製剤は最も広く使用されている薬で、顎骨壊死や非定型骨折などの副作用に注意が必要です。デノスマブは6か月に1回の注射で済む便利な薬ですが、低カルシウム血症に注意が必要です。副甲状腺ホルモン製剤は骨密度を高める効果が高い一方、使用期間に制限があります。 SERMは比較的安全に長期使用できる薬で、活性型ビタミンD3製剤は他の薬と併用されることが多い薬です。新しい薬も登場しており、治療の選択肢は広がっています。 副作用を防ぐためには、定期的な歯科受診、定期的な検査、正しい服用方法を守ることが大切です。 骨粗しょう症は、痛みが出てからでは遅い病気です。骨の健康を守ることは、将来の寝たきりを防ぎ、健康寿命を延ばす大切な習慣です。 当院は、患者さんの骨粗しょう症リスクに一生寄り添う整形外科として、検査・治療・予防のすべてを継続してサポートします。気になる症状がある方、骨粗しょう症の治療について詳しく知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。 神保町整形外科では、骨密度検査から治療、アフターフォローまで、一貫したサポート体制を整えています。あなたの骨の健康を守るために、私たちと一緒に取り組んでいきましょう。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

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