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保険終了後もリハビリできる?意外と知られていない“自費リハビリ”の仕組み

2025.12.21

保険リハビリの期限が来たら、もうリハビリは受けられない?

「病院でのリハビリが終了してしまったけれど、まだ良くなる気がする・・・」 こうした想いを抱えている方は、実は少なくありません。脳梗塞や骨折などの手術後、保険を使ったリハビリには期限があります。医療保険では脳血管疾患で180日、運動器疾患で150日という標準的な算定日数が設けられており、その期間を過ぎると保険でのリハビリは原則として終了となります。 しかし、リハビリの終了は「回復の終わり」を意味するわけではありません。実際には、保険の制度上の制限によって打ち切られているだけで、身体機能の改善はまだ続く可能性があるのです。そこで注目されているのが「**自費リハビリ**」という選択肢です。 この記事では、整形外科医として長年リハビリテーション医療に携わってきた経験から、自費リハビリの仕組みや保険リハビリとの違い、そして当院で提供している自費リハビリの内容について詳しく解説します。

保険リハビリ終了後も痛みが残る方へ|自費リハビリが選ばれる理由

保険リハビリ終了後も痛みや不調が残る理由と、自費リハビリが選ばれる背景やメリットについて医師の視点でわかりやすく解説します。

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自費リハビリとは?保険リハビリとの違いを知る

自費リハビリとは、健康保険や介護保険を使わず、全額自己負担で受けるリハビリテーションのことです。 保険適用のリハビリでは、医師の指示のもとで決められた期間・回数の範囲内でリハビリを受けます。費用負担は1割から3割と軽いですが、その分、時間や内容に制限があります。1回のリハビリ時間は20分を1単位とし、1日あたりの単位数にも上限が設けられています。 一方、自費リハビリには期間や回数の制限がありません。患者さまの状態や目標に応じて、必要な限りリハビリを継続できます。1回の訓練時間も60分から120分程度と長く設定でき、週に何回でも利用可能です。担当する理学療法士を選べる施設も多く、個々の症状や目標に合わせたオーダーメイドのプログラムを受けることができます。

自費リハビリが選ばれる理由

近年、自費リハビリを選択する方が増えています。その背景には、保険制度では補えない「継続的な改善ニーズ」があります。 脳卒中後の麻痺改善はゆっくりと進むことが多く、保険リハビリの期限が来てもまだ回復の余地がある方は少なくありません。パーキンソン病のように進行性の疾患では、継続的なリハビリによって進行を遅らせ、生活機能を維持することが重要です。また、スポーツ復帰を目指す方や、より高い生活の質を求める方にとって、自費リハビリは強い味方となります。 保険リハビリでは「医師の指示」に基づいた内容が中心となりますが、自費リハビリでは利用者の希望や目標に応じた柔軟なプログラムを組むことが可能です。時間やスケジュールの自由度が高く、ライフスタイルに合わせた対応ができる点も大きな魅力です。

自費リハビリのデメリットも理解しておく

もちろん、自費リハビリにはデメリットもあります。最大の課題は費用負担の大きさです。 1回あたりの料金は施設によって異なりますが、一般的に8,000円から30,000円程度とされています。保険適用リハビリと比較すると、3倍から10倍程度の費用がかかることになります。継続的に利用する場合、月額数万円から十数万円の負担となることも珍しくありません。 また、医師が常駐していない施設が多いため、急変時の対応や医学的判断において制約があります。施設によってスタッフの技術レベルや設備に差があり、期待した効果が得られない可能性もあります。そのため、施設選びには十分な注意と情報収集が必要です。

神保町整形外科の自費リハビリ:3つの特徴

リハビリ室
当院では、患者さま一人ひとりの「戻りたい生活」を実現するために、自費リハビリを提供しています。 私たちが大切にしているのは、「痛みが良くなれば終わり」ではなく、その先の理想の生活に戻ることです。手術後の回復から日常生活への復帰、さらにはスポーツ復帰まで、患者さまの想いに寄り添いながら丁寧にサポートします。

特徴1:手術後リハビリを積極的に受け入れ

他院で外傷の手術を受けられた方も、術後2週間ほどは傷のケア、抜糸、固定除去、初期リハビリなどが必要となります。当院では、術後ケアとリハビリをセットで実施できる体制を整えており、患者さまの手術内容・経過に合わせた最適なプログラムを提供します。 骨折後は超音波骨折治療器による治癒促進も可能で、治療期間の短縮にも寄与します。手術を受けた病院とは別の場所でリハビリを受けたいという方にも、安心してご利用いただけます。

特徴2:大学病院・基幹病院との強力な連携体制

状態が悪化した場合や精密検査が必要な際には、聖路加国際病院、日本大学病院、三井記念病院、慶應義塾大学病院、北里研究所病院、九段坂病院、三楽病院といった医療機関と連携し、迅速に紹介が可能です。 地域医療のネットワークを活かし、患者さまの安全と治療の継続性を大切にしています。自費リハビリであっても、医療機関との連携があることで、安心してリハビリに取り組んでいただけます。

特徴3:制限のない自由なプログラム設計

保険の制限に縛られず、時間・内容・頻度を自由に設定できるのが自費リハビリの最大の強みです。 保険リハビリの期限が来てしまった方、もっと長く集中的にリハビリを受けたい方、保険では対象外の部位もみてもらいたい方など、さまざまなニーズに対応できます。専門知識を持つ理学療法士がオーダーメイドのリハビリプログラムを作成し、マンツーマンで丁寧に指導します。

当院の自費リハビリで受けられる3つのメニュー

神保町整形外科では、以下の3つの自費リハビリメニューを提供しています。

1. エムセラ(骨盤底筋トレーニング)

骨盤底筋群を座ったまま鍛えることができる最新機器です。 米国・EUなどで認可されており、尿もれ・骨盤臓器脱・姿勢の不安定性などに効果が期待されています。日本では保険適用外ですが、自費リハビリとして提供することで、これまで相談しにくかった悩みにもアプローチできます。 特に出産後の女性や高齢の方で、骨盤底筋の衰えを感じている方に適しています。座ったまま行えるため、運動が苦手な方でも無理なく続けられます。

2. 運動器リハビリ

理学療法士が症状に合わせて、ストレッチ、筋力トレーニング、可動域訓練、動作改善などを組み合わせ、「痛みを減らし、動ける身体へ」導きます。 脳卒中後の麻痺改善、骨折後の機能回復、スポーツ復帰のためのトレーニングなど、幅広い目的に対応します。保険リハビリでは時間が足りないと感じている方、より専門的な指導を受けたい方に適しています。 当院では、患者さまの目標に合わせて個別にプログラムを作成します。動画による経過の確認や自主練習の課題提供なども行い、リハビリ終了後も運動習慣を維持できるようサポートします。

3. 物理療法

温熱・電気・超音波などを用いて、痛みや炎症を軽減し、筋肉・関節の回復をサポートします。 急性期の痛みが強い時期や、運動療法の前段階として効果的です。物理療法と運動療法を組み合わせることで、より効率的な回復が期待できます。

自費リハビリの料金と利用方法

当院の自費リハビリは、時間を選べる料金体系となっています。 20分:3,500円(税込)、40分:7,000円(税込)、60分:10,500円(税込)という設定で、目的や症状に合わせて柔軟に利用できます。初めての方は短い時間から始めて、必要に応じて時間を延ばすことも可能です。 週に何回利用するかも自由に決められます。集中的に週3回通う方もいれば、月に数回のペースで継続される方もいます。ご自身のライフスタイルや目標に合わせて、無理のない範囲で続けていただくことが大切です。

こんな方に自費リハビリがおすすめです

保険リハビリを打ち切られたが、まだ回復を続けたい方、長期的に丁寧なマンツーマンリハビリを希望する方、スポーツ復帰のための専門的トレーニングを受けたい方、姿勢・歩行・体幹バランスを細かくみてほしい方、多部位の相談を同時に行いたい方などに適しています。 「もう一度、できるようになりたい」という想いを持っている方を、私たちは全力でサポートします。

まとめ:保険終了後も、回復への道は続いています

保険リハビリの期限が来ても、身体機能の改善は続く可能性があります。 自費リハビリは、保険の制限を超えて、あなたが本当に戻りたい生活を実現するための選択肢です。費用負担は大きくなりますが、時間・内容・頻度を自由に設定でき、専門家によるオーダーメイドのプログラムを受けられるという大きなメリットがあります。 神保町整形外科では、手術後のケアからスポーツ復帰、高齢の方の機能維持まで、幅広く対応しています。患者さまの想いを大切にしながら、丁寧で質の高いリハビリテーションを提供することをお約束します。 リハビリの回数を増やしたい、相談しながらリハビリをしたい、どんなリハビリをしているか見てみたいといった想いがある方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの「できるようになりたい」を叶えるために、私たちがお手伝いします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

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