ブログ

交通事故の後遺障害診断書はいつもらう?適切なタイミングと手続きを解説

2026.07.19

後遺障害診断書とは何か?なぜ重要なのか?

後遺障害診断書とは、交通事故による怪我が完治せず後遺症が残った場合に、後遺障害等級認定申請の手続きで必要となる書類です。正式名称は「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」といいます。 後遺障害等級の審査は基本的に書面審査で行われます。そのため、この診断書の記載内容が等級認定の可否を大きく左右します。診断書に記載されていない症状は審査対象外となるため、内容の正確さが非常に重要です。 後遺障害等級に認定されると、後遺障害慰謝料後遺障害逸失利益を相手方に請求できます。最も低い等級である14級でも、裁判基準で110万円の後遺障害慰謝料が認められます。損害賠償金を大きく左右する書類といえます。

神保町駅徒歩2分の整形外科 神保町整形外科

交通事故の通院・診断書でお困りの方へ

後遺障害診断書は、作成のタイミングが大切です。当院では交通事故の診療に対応し、通院から診断書作成までの流れをわかりやすくご説明します。まずはご相談ください。

 

後遺障害診断書はいつもらうのが適切か?

医師から「症状固定」と診断されたタイミングが、後遺障害診断書を作成してもらう適切な時期です。症状固定とは、治療を続けてもこれ以上症状が改善しない状態を指します。 症状固定の時期は怪我の種類・程度によって異なります。交通事故で最も多いとされるむち打ち(頚椎捻挫)の場合、事故後6ヶ月以上の治療期間を経てから症状固定と判断されるのが一般的です。 6ヶ月より早い時期に診断書を作成した場合、後遺障害として認定されにくい傾向があります。ただし、骨折による変形や手指の喪失など明らかな後遺症がある場合は、3〜4ヶ月の治療期間でも認定されることがあります。これはあくまで例外的なケースです。

症状固定前に診断書を作成してはいけない理由

症状固定前に後遺障害診断書を作成すると、まだ回復の余地がある状態で申請することになります。審査機関は「治療継続で改善できる症状」と判断し、後遺障害として認定しない可能性が高くなります。 一方、症状固定後も長期間放置すると、自賠責保険の消滅時効(事故日から3年)に注意が必要です。症状固定の診断を受けたら、速やかに後遺障害診断書の作成を依頼しましょう。

保険会社から症状固定を打診された場合はどうする?

相手方の保険会社から「そろそろ症状固定してはどうか」と打診されることがあります。しかし、症状固定の判断は医師が行うものであり、保険会社が決めるものではありません。 まだ症状が残っていると感じる場合は、主治医に現在の症状を正確に伝え、医師の判断を仰いでください。治療継続が必要と医師が判断すれば、保険会社の打診に応じる必要はありません。

後遺障害診断書は誰が作成するのか?

後遺障害診断書を作成できるのは医師のみです。医師法(第19条第2項・第22条)により、医師免許を持つ医師だけが作成できます。 基本的には、交通事故後に継続して診療している主治医が記入します。複数の診療科に通院している場合は、それぞれの科で診断書を作成してもらう必要があります。

整骨院・接骨院では作成できない

整骨院や接骨院では後遺障害診断書を作成できません。整骨院で施術を行うのは柔道整復師という国家資格保有者ですが、医師免許を持つ医師ではないためです。 整骨院をメインに通院している方は、定期的に整形外科にも通院し、主治医との関係を維持しておくことが重要です。症状固定のタイミングでスムーズに診断書を作成してもらうためにも、整形外科への定期通院を継続してください。

後遺障害診断書の書式はどこでもらえるのか?

後遺障害診断書の書式は2つの方法で入手できます。書式には決まった様式があり、必ずその書式で提出する必要があります。
  • 保険会社から取り寄せる:加入先の保険会社または相手方の任意保険会社の担当者に請求すると送付してもらえます。
  • インターネットからダウンロードする:急ぎの場合はオンラインで書式を入手できます。独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)のウェブサイトでも様式が公開されています。
取り寄せた書式を医師に渡し、作成を依頼しましょう。歯に後遺症が残った場合は、歯科用の専用書式が別途必要になります。

後遺障害診断書の作成にかかる費用と期間はどのくらいか?

作成費用は病院ごとに異なり、一般的に5,000円〜1万円程度が多いです。病院によっては2万〜3万円を超えるケースもあります(弁護士法人ALG&Associates、2026年5月)。 後遺障害等級が認定された場合、この費用は保険会社や加害者に請求できます。一方、等級認定されなかった場合は被害者の自己負担となります。事前に病院へ費用を確認しておくことをお勧めします。

作成にかかる期間の目安

診断書の作成期間は病院によって異なります。早ければ即日〜数日で受け取れることもありますが、病院の混雑状況や事務処理の都合によっては1ヶ月程度かかる場合もあります。 後遺障害等級認定申請のスケジュールに合わせて、余裕を持って依頼することが大切です。依頼時に医師へ完成時期を直接確認しておくとスムーズです。

後遺障害診断書の記載内容にはどんな項目があるのか?

後遺障害診断書には9つの主要項目が記載されます。記載漏れがあると審査対象外となるため、各項目を正確に記入してもらうことが重要です(ヨネツボ行政書士法人)。
  • ①被害者の基本情報:氏名・住所・生年月日など
  • ②受傷年月日:事故が発生した日付
  • ③症状固定日:医学的知見をもとに決定される日付
  • ④入院期間・通院期間:実際に通院した実日数も記載
  • ⑤傷病名:「頚椎捻挫」「大腿骨骨折」「脳挫傷」など
  • ⑥既存の障害:事故前から存在していた障害の有無
  • ⑦自覚症状:頚部痛・膝の可動域制限・記憶障害など症状固定時の症状
  • ⑧他覚症状および検査結果:神経学的所見・レントゲン・MRI・CT等の結果
  • ⑨障害内容の増悪・緩解の見通し:今後の医学的見通し
 

事故後の通院・診断書作成に対応しています

当院では整形外科専門医が診療を行い、症状に応じた治療・リハビリと、必要に応じた後遺障害診断書の作成に対応しています。手続きの流れもご案内します。

 

自覚症状の伝え方で等級認定が変わる

自覚症状は具体的かつ正確に医師に伝えることが重要です。「痛い」「つらい」という曖昧な表現ではなく、「首を右に向けると痛みが走る」「雨の日に頭痛が増す」など、部位・程度・状況を具体的に説明しましょう。 日頃の診察から症状をもれなく医師に伝えておくことが大切です。診断書作成時に初めて症状を伝えても、カルテに記録がなければ記載してもらえない場合があります。毎回の診察で症状の変化を正確に報告する習慣をつけましょう。

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合はどうすればよいか?

医師が診断書の作成を断る場合、その理由によって対処法が異なります。主なケースと対応策を確認しましょう。

「まだ症状固定していない」と言われた場合

これは治療継続が必要という医師の判断です。焦らず治療を続け、症状固定のタイミングを待ちましょう。保険会社から打診があっても、医師が症状固定と判断するまでは治療を継続することが重要です。

「後遺症はない」と言われた場合

医師が後遺症なしと判断している場合でも、患者自身が症状を感じているなら再度詳しく説明しましょう。それでも理解が得られない場合は、セカンドオピニオンとして別の整形外科を受診することも選択肢の一つです。

「治療経過がわからない」と言われた場合

転院などで治療経過が不明な場合は、以前の病院から診療情報提供書(紹介状)や検査画像を取り寄せ、現在の主治医に提供することで解決できます。

後遺障害診断書を作成した後の流れはどうなるのか?

診断書作成後は、後遺障害等級認定申請の手続きへ進みます。申請方法には「事前認定」と「被害者請求」の2種類があります。
  • 事前認定:相手方の任意保険会社が申請手続きを代行する方法。手続きが簡便ですが、被害者側で書類を管理しにくいデメリットがあります。
  • 被害者請求:被害者自身が自賠責保険会社に直接申請する方法。提出書類を自分で管理でき、追加資料も自由に添付できます。
等級認定後は、認定結果をもとに保険会社との示談交渉へ進みます。認定等級に不服がある場合は、異議申立てを行うことも可能です。

診断書提出前に内容を必ず確認する

医師が作成した診断書を受け取ったら、提出前に内容を確認しましょう。自覚症状の記載漏れや誤記がないか、検査結果が正確に反映されているかをチェックします。 不備があれば医師に修正を依頼できます。一度提出してしまうと修正が困難になるため、提出前の確認は必須です。

交通事故後は早期に整形外科を受診することが大切な理由は?

交通事故直後はアドレナリンの影響で痛みを感じにくく、数日後から症状が現れることが多いです。目立った怪我がなくても、早期に整形外科を受診することが重要です。 むち打ちや腰痛などの症状を放置すると二次障害につながる恐れがあります。また、受診が遅れると「事故との因果関係がない」と判断され、治療費や慰謝料の請求が困難になる場合もあります。 整形外科専門医による診断を受けることで、症状の正確な把握と適切な治療方針の決定が可能になります。国家資格を持つ理学療法士によるリハビリテーションを組み合わせることで、身体機能の回復を図ることができます。 神保町整形外科では、交通事故によるむち打ち・ケガ・リハビリに対応しています。整形外科専門医による診断と、国家資格を持つ理学療法士によるリハビリで、症状に合わせた治療を提供しています。東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄三田線・新宿線「神保町」駅A7出口より徒歩2分平日18時30分まで診療しており、お仕事帰りの方も通院しやすい環境です。交通事故後の症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

よくある質問

後遺障害診断書はいつもらえばよいですか?

医師から「症状固定」と診断されたタイミングでもらいます。むち打ちの場合は事故後6ヶ月以上の治療を経てから作成するのが一般的です。早すぎると等級認定が困難になります。

後遺障害診断書は整骨院でも作成してもらえますか?

整骨院・接骨院では作成できません。後遺障害診断書は医師免許を持つ医師のみが作成できます。整骨院に通っている方も、必ず整形外科の主治医に依頼してください。

後遺障害診断書の作成費用はいくらですか?

一般的に5,000円〜1万円程度が多いですが、病院によって異なります。後遺障害等級が認定された場合は保険会社に請求できますが、認定されなかった場合は自己負担となります。

後遺障害診断書の作成にどのくらいの期間がかかりますか?

早ければ即日〜数日で受け取れますが、1ヶ月程度かかる場合もあります。申請スケジュールに余裕を持って依頼し、依頼時に完成時期を医師に確認しておくと安心です。

むち打ちで後遺障害診断書をもらうタイミングはいつですか?

むち打ちは事故後6ヶ月以上の治療を経てから症状固定と判断されるのが一般的です。それより早い時期に作成すると後遺障害として認定されにくい傾向があります。

保険会社から症状固定を打診されたらどうすればよいですか?

症状固定の判断は医師が行うものです。まだ症状が残っている場合は主治医に相談し、医師の判断に従って治療を継続してください。保険会社の打診に応じる義務はありません。

後遺障害診断書の書式はどこで入手できますか?

保険会社に請求して送付してもらうか、インターネットからダウンロードできます。独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)のウェブサイトでも様式が公開されています。

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合はどうすればよいですか?

理由によって対処法が異なります。症状固定前なら治療継続、後遺症なしと言われた場合は症状を詳しく説明するかセカンドオピニオンを検討、治療経過不明なら以前の病院から資料を取り寄せましょう。

後遺障害診断書を提出する前に確認すべきことはありますか?

自覚症状の記載漏れや誤記がないか、検査結果が正確に反映されているかを必ず確認してください。提出後の修正は困難なため、提出前のチェックが非常に重要です。

交通事故後に整形外科を受診するタイミングはいつが良いですか?

事故後できるだけ早く受診することをお勧めします。事故直後は痛みを感じにくくても、数日後から症状が現れることが多く、受診が遅れると治療費請求が困難になる場合があります。

結論

後遺障害診断書は、医師が「症状固定」と判断した時点で作成を依頼するのが正しいタイミングです。むち打ちの場合は事故後6ヶ月以上が目安です。早すぎる作成は等級認定を困難にします。整骨院では作成できないため、整形外科への定期通院を継続し、日頃から自覚症状を正確に医師に伝えることが重要です。交通事故後は症状がなくても早期に整形外科を受診し、適切な治療と記録を積み重ねることが、後遺障害認定と適正な賠償獲得への近道です。

神保町整形外科(神保町駅徒歩2分)

交通事故後の通院や後遺障害診断書のご相談を承っています。整形外科専門医が診療し、手続きの流れまでご案内します。お仕事帰りにも通院いただけます。

〒101-0051 千代田区神田神保町1-29 すずらんビル2F/診療:月〜金/休診:土・日・祝

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

A person in a white coat stands against a plain background, looking directly at the camera.

経歴

  • 平成18年3月東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局
  • 慶應大学病院、静岡赤十字病院、慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター、台東区立台東病院、 竹川病院、石川島記念病院、古河総合病院勤務を経て平成29年4月神保町整形外科を開院
  • 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で脊髄再生に関する基礎研究に従事

資格

  • 医学博士
  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
  • 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
  • 再生医療認定医
  • 身体障害者福祉法指定医(肢体不自由)

所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本脊椎脊髄病学会
  • 日本脊髄障害医学会
  • 日本再生医療学会
 

投稿者:神保町整形外科

CONTACT

お問い合わせ

神保町駅から徒歩2分の整形外科です。
お仕事帰りのビジネスマンの方も
無理なく通院していただけます。

03-5577-7997