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首を後ろに倒すと痛いのはなぜ?反らしたときに起こる首の痛みとは

2026.02.15

首を後ろに倒すと痛む…。 うがいをするときや上を向いたとき、首の後ろに痛みが走ることはありませんか? 首の痛みは、肩こりだけが原因ではありません。姿勢の癖や加齢による変化、さらには神経の圧迫など、さまざまな原因が考えられます。放置すると、しびれや麻痺につながる病気の可能性もあるため、早めの対処が重要です。 本記事では、首を後ろに倒すと痛む代表的な5つの原因や病院へ行くべきサイン、痛みを和らげるセルフケアを解説します。ご自身の症状と照らし合わせ、痛みの根本原因や治療法について知り、痛みの不安を解消しましょう。

首を後ろに倒すと痛いときに考えられる5つの原因

首を後ろに倒すと痛いときに考えられる代表的な原因は、以下の5つです。
  • 加齢による変化が原因の頸椎症
  • 椎間板が飛び出す頸椎椎間板ヘルニア
  • 不良姿勢が招くストレートネック(スマホ首)
  • 急な痛みは寝違え・むちうちの可能性
  • 骨や関節以外の病気が隠れているケース
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

加齢による変化が原因の頸椎症

「頸椎症(けいついしょう)」は、年齢による変化が原因で首の痛みや手のしびれが起こる状態です。 首の骨(頸椎)は、重い頭を支え続けています。年齢を重ねると、骨や周りの組織が少しずつ変化していきます。椎間板は骨と骨の間にあり、衝撃を吸収し背骨の動きを支え、体を安定させる軟骨です。経年変化で水分を失い、すり減って薄くなります。 骨のふちが、トゲのように変形する「骨棘(こつきょく)」が形成されると、神経の通り道を狭めます。 頸椎症でみられる症状は、以下のとおりです。
  • 首や肩、肩甲骨まわりの慢性的な痛みやこり
  • 首を後ろに倒すと腕から手にかけて走る鋭い痛み
  • 指先のしびれや細かい作業のしにくさ
  • うがい、上を向くなどの特定の動きの痛み
首を後ろに反らす動きは、神経の通り道を狭くするため、症状が出やすいのが特徴です。

椎間板が飛び出す頸椎椎間板ヘルニア

「頸椎椎間板ヘルニア」は、椎間板の中にある組織(髄核)が外側の膜を破って飛び出している状態です。 ヘルニアは、腰だけでなく、頸椎でも起こります。飛び出したヘルニアは、近くを通っている重要な神経を圧迫することで、首の痛みや腕や手にかけての痛みやしびれを引き起こします。 頸椎椎間板ヘルニアの主な原因は、以下のとおりです。
  • 加齢による椎間板の質の低下…椎間板の弾力性が失われ、傷つきやすくなる
  • 猫背などの悪い姿勢の継続…首へ不自然な圧力がかかり続ける
  • スポーツや事故による首への強い衝撃…コンタクトスポーツで起こりやすい
  • 重いものを持ち上げるなどの急な負荷…くしゃみだけでも発症することがある
多くの場合、安静や薬物療法により改善が期待されますが、症状が強い場合は専門的な治療が必要となります。無理をせず適切に対処することが、回復や再発予防のために重要です。

不良姿勢が招くストレートネック(スマホ首)

「ストレートネック(スマホ首)」は、頸椎の緩やかなS字カーブが失われ、骨がまっすぐ(カーブの減少)になる状態です。 頸椎のS字カーブは、重たい頭の衝撃を吸収する役割があります。うつむき姿勢でのスマートフォンの長時間使用や猫背によるパソコン作業は、首まわりの筋肉に負担がかかる原因となります。 症状は、慢性的な肩こりや頭痛、めまい、吐き気などです。首への負担が増えることで、将来的には頸椎症や頸椎椎間板ヘルニアの発症リスクも高まります。 ストレートネックは、首だけではなく、背中全体の姿勢が影響している点が問題です。首の不調を改善するには、首だけでなく背骨の胸の部分(胸椎)の動きを良くすることも重要です。

急な痛みは寝違え・むちうちの可能性

朝起きたときに急に首が痛む場合は、寝違えの可能性があります。 寝違えは、不自然な姿勢で長時間寝ていたことで、首の筋肉や靭帯に負担がかかり、炎症を起こしている状態です。通常は数日から1週間程度で自然に回復しますが、痛みが強い場合は冷やすことで炎症を抑えることができます。 また、交通事故やスポーツでの衝撃により、首が急激に前後に揺さぶられることで起こる「むちうち」も、首を後ろに倒すと痛む原因の一つです。むちうちは、受傷直後よりも数時間から数日後に症状が現れることがあるため、注意が必要です。

骨や関節以外の病気が隠れているケース

首の痛みの原因は、骨や関節だけではありません。 まれに、感染症や骨へのがん転移、また頭の病気が原因で首に痛みが現れることもあります。特に、発熱や体重減少、夜間の強い痛みなどを伴う場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
 

首を回すと痛いのはなぜ?動かしたときに起こる痛みの原因を解説

首を動かしたときの痛みには、筋肉や関節のトラブルなどが関係していることがあります。 考えられる原因や対処の目安を解説します。

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首を後ろに倒すと痛いときの危険サイン

首の痛みの多くは、筋肉の疲労や姿勢の悪さが原因です。 しかし、以下のような症状を伴う場合は、重大な病気の可能性があるため、早めに整形外科を受診してください。

首の痛みと一緒にしびれを感じる

首を後ろに倒したときに、腕や手にかけてしびれが走る場合は要注意です。 これは、神経が圧迫されているサインの可能性があります。頸椎症や頸椎椎間板ヘルニアなど、神経に関わる病気が疑われるため、早めの診察が必要です。

めまいや吐き気を伴う

首の痛みとともに、めまいや吐き気がある場合も注意が必要です。 これらの症状は、首の血管や神経が圧迫されている可能性を示唆しています。特に、突然の激しいめまいや吐き気がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

手足に力が入らない・感覚が鈍い

手足に力が入らない、感覚が鈍いといった症状は、脊髄が圧迫されている可能性があります。 これは、頸椎症性脊髄症や頸椎椎間板ヘルニアによる脊髄圧迫のサインかもしれません。放置すると、歩行障害や排尿障害などの重篤な症状につながることがあるため、早急に専門医の診察を受けることが重要です。 出典日本整形外科学会「首と肩のこり・痛みは重大な病気の可能性も!整形外科医が教える改善法とは?」より作成

首の痛みを和らげるセルフケア

首を後ろに倒すと痛む場合、まずは自宅でできるセルフケアを試してみましょう。 ただし、痛みが強い場合や、しびれなどの症状を伴う場合は、無理をせず医療機関を受診してください。

まずは安静にして冷やす・温める

痛みが出てからすぐの時期(急性期)には、炎症を抑えるためにアイシングを行いましょう。 氷や保冷剤をタオルで包み、痛む部分に10~15分程度当てます。痛みがある中で無理にストレッチをすることで、かえって回復が遅くなるケースもありますので注意してください。 痛みが落ち着いてきたら、筋肉を温めることで血流を促し、回復を早めることができます。温めたタオルや入浴で、首や肩をじんわりと温めましょう。

首のストレッチ方法

痛みが落ち着いてきたら、軽いストレッチを行うことがおすすめです。 首の後ろの筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチは、以下の手順で行います。
  • 椅子に座り、背筋を伸ばします
  • 両手を頭の後ろで組みます
  • ゆっくりと頭を前に倒し、首の後ろを伸ばします
  • 15~30秒キープし、ゆっくりと元に戻します
  • これを3~5回繰り返します
ストレッチは反動をつけずに、ゆっくり行うことが大切です。ストレッチ中は、呼吸を止めないようにしてください。

日常でできる姿勢改善と生活習慣の見直し

首に負担がかかる生活習慣を改めることが、痛みの予防と改善につながります。 以下のポイントを意識して生活してみてください。
  • 姿勢を正す…頭が背骨の真上に来るように意識する
  • 同じ姿勢を続けない…15~30分に1回休憩を取る
  • 血流を促すため、適度に運動する
  • 首や肩を冷やしすぎない…夏場はエアコンの当たりすぎに注意
  • シャワーではなくお湯に浸かる…体が温まると血行が良くなる
デスクワークの際は、モニター画面に集中することで頭が前に出て、肩が前に回り、首と背中の上部の筋肉が伸びることで、胸の筋肉が伸びなくなります。モニターは目の高さに合わせるように工夫し、正しい姿勢でパソコンに向かうことが重要です。 また、スマホを見ている時は、首や顔は下を向いていることが多く、首の前弯がなくなっている姿勢になっています。スマホは目の高さに合わせるように工夫し、使用時間を決めることも大切です。

神保町整形外科で行う治療法

初診の方へ
セルフケアを行っても痛みが改善しない場合は、医療機関での治療を検討しましょう。 神保町整形外科では、首の痛みに対して、以下のような治療を行っています。

痛みの原因を丁寧に評価

まずは、痛みの原因をしっかりと調べることから始めます。 レントゲンや超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。首を後ろに倒すと痛む原因が、頸椎症なのか、ヘルニアなのか、それとも筋肉の緊張なのかを見極めることで、最適な治療法を選択できます。

症状に合わせた最適な治療

神保町整形外科では、症状に応じて以下の治療を組み合わせ、無理のない治療を行います。
  • 飲み薬…消炎鎮痛剤や筋弛緩薬で痛みを和らげる
  • 湿布…患部に直接貼ることで炎症を抑える
  • ブロック注射…神経の近くに局所麻酔薬を注射し、痛みを遮断する
  • 物理療法(電気・温熱・超音波)…筋肉の緊張を緩和し、血流を促す
  • 理学療法士による運動療法…姿勢改善や筋力づくりで再発を防ぐ
特に、ブロック注射は、痛みが強い場合に効果的な治療法です。神経の炎症を抑え、痛みを和らげることで、日常生活への復帰を早めることができます。

生活動作・姿勢改善までサポート

痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。 理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい体づくりをめざします。首だけでなく、背中全体の姿勢が影響しているため、全体を見ながら治療を行います。

外科手術(保存療法で改善しない場合)

多くの場合、安静や薬物療法、リハビリテーションにより改善が期待されます。 しかし、保存療法で改善しない場合や、神経の圧迫が強く、手足のしびれや麻痺が進行している場合は、外科手術が必要になることもあります。手術後の痛みや不安についても、当院では丁寧にサポートいたします。

まとめ

首を後ろに倒すと痛む原因は、加齢による頸椎症、椎間板ヘルニア、ストレートネック、寝違え、むちうちなど、さまざまです。 多くの場合、筋肉の疲労や姿勢の悪さが原因ですが、神経が圧迫されている場合は、早めの治療が必要です。首の痛みとともに、しびれや手足の力が入らないといった症状がある場合は、すぐに整形外科を受診してください。 セルフケアとしては、急性期には冷やし、痛みが落ち着いてきたら温めることで血流を促します。また、首のストレッチや姿勢改善、生活習慣の見直しも効果的です。 神保町整形外科では、痛みの原因を丁寧に評価し、レントゲンや超音波検査を必要に応じて行い、症状に合わせた最適な治療を提供しています。飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法、理学療法士による運動療法を組み合わせ、無理のない治療を行います。 首・肩・腰の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を年齢のせいとあきらめず、どうかご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、また動ける日常を取り戻すことを全力でサポートいたします。 首の痛みでお悩みの方は、ぜひ神保町整形外科にご相談ください。 一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけ、痛みのない生活を取り戻すお手伝いをいたします。小さな不調でもお気軽にお越しください。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

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