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五十肩でやってはいけないこととは?痛みを悪化させないための注意点

2026.02.13

肩が上がらない、夜中に痛みで目が覚める…こんな症状に悩まされていませんか? 五十肩は、40代から60代に多く見られる肩の痛みと動きの制限を特徴とする症状です。正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩関節の周囲に炎症が起こることで痛みや動かしにくさが生じます。 しかし、この五十肩に対して間違った対応をしてしまうと、症状が悪化したり、回復が遅れたりすることがあります。実は、五十肩の治療には「やってはいけないこと」が存在するのです。 この記事では、五十肩で絶対に避けるべき行動を6つ厳選して解説します。無理なストレッチや重い荷物の持ち方、寝る姿勢など、痛みを悪化させないための具体的な注意点と正しい対処法をご紹介します。

五十肩の基本的な理解と症状の特徴

五十肩とは、肩関節の周りに炎症が起こり、痛みと動きの制限が生じる状態です。 40代から60代に多く発症することから「四十肩」「五十肩」と呼ばれていますが、医学的には「肩関節周囲炎」という病名で知られています。最近では、デスクワークや運動不足の影響で、年齢に関係なく相談される方も増えています。

五十肩が起こるメカニズム

五十肩の明確な原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が複合的に関与していると考えられています。 加齢により肩関節を構成する腱や関節包、滑液包といった組織の柔軟性が失われ、血行も悪くなりがちです。このような状態の肩に日常の負担や特定の動作が加わることで、微細な損傷や炎症が起こりやすくなります。 五十肩は、以下の段階を経て進行します。
  • 初期の炎症:肩関節周囲の組織に炎症が起こり、痛みが現れます
  • 組織の癒着と拘縮:炎症が長引くと、組織同士や周囲組織との間で癒着が起こり、肩関節の動きが硬くなります
  • 血行不良の悪化:痛みや可動域制限によって肩を動かさない期間が長くなると、肩周囲の血行がさらに悪化します

五十肩の典型的な症状

五十肩の症状は、進行段階によって特徴が異なります。一般的には「急性期(炎症期)」「慢性期(拘縮期)」「回復期」の3つの時期に分けられます。 急性期(炎症期)では、肩全体の強い痛みが特徴です。安静時にもズキズキ痛み、夜間痛(寝返りや特定の姿勢で痛みが増す)が現れます。腕を動かすと激痛が走り、少し動かすだけでも痛みが出ます。 慢性期(拘縮期)になると、腕が上がらない、後ろに回せないなどの可動域制限が顕著になります。痛みは急性期より和らぎますが、特定の動作で痛みます。肩がこわばったような感覚があり、髪を洗う、服を着替える、高いところの物を取るなどが困難になります。 回復期では、徐々に痛みが軽減し、可動域が少しずつ改善していきます。ただし、この時期に無理をしたり、適切なケアを怠ったりすると、回復が遅れたり再発リスクが高まったりします。 特に「夜間痛」と「可動域制限」は五十肩において特徴的な症状といえます。
 

急に肩が痛いのはなぜ?突然起こる肩の痛みの原因とは

突然あらわれる肩の痛みには、炎症や関節のトラブルなどさまざまな原因があります。 考えられる要因や受診の目安を解説します。

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五十肩でやってはいけないこと①:急性期に無理に動かす

五十肩の急性期に最もやってはいけないことは、無理に肩を動かすことです。 急性期は炎症が最も強い時期であり、痛みを我慢して動かすことで炎症が悪化し、症状が長引く可能性があります。特に、重いものを持ち上げたり、無理なストレッチをすることは避けましょう。

なぜ急性期に動かしてはいけないのか

肩の炎症が強い急性期は、組織が傷ついている状態です。この時期に無理に動かすと、傷ついた組織にさらなる負担がかかり、炎症が悪化します。 「このまま痛くて動かせなくなるのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、炎症の強い時期なのでできるだけ安静に、肩の負担を減らすよう努めましょう。

急性期の正しい対処法

急性期には、以下の対処法が有効です。
  • 安静を保つ:痛みが強い時は無理に動かさず、肩の負担を減らします
  • アイシング:痛みが強い場合は、冷やすことで炎症を軽減できます(15~20分を目安に)
  • 医療機関の受診:整形外科で内服や湿布などで痛みを抑えられないか相談しましょう
神保町整形外科では、急性期の痛みに対して、飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法(電気・温熱・超音波)などを症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行っています。

五十肩でやってはいけないこと②:過度なストレッチやマッサージ

五十肩の治療において、ストレッチやマッサージは適切に行えば効果的ですが、過度に行うと逆効果になります。 特に急性期に強く揉んだりマッサージしたりすると、外部から動かすことも刺激となり炎症がひどくなります。痛みがあると揉みたくなるかもしれませんが、そんな時は整形外科で適切な治療を受けることが大切です。

過度なストレッチの危険性

ストレッチは、適切に行えば肩の可動域を広げ、筋肉をほぐすのに有効です。しかし、五十肩の初期段階で過度に行うと逆効果です。 痛みを伴うストレッチは、組織をさらに傷つけ、炎症を助長することがあります。専門家の指導のもとで適切なストレッチを行うことが重要です。

正しいストレッチのタイミング

ストレッチは、拘縮期(慢性期)から回復期にかけて、痛みが出ない範囲で行うことが効果的です。 拘縮期でも痛みがなくなるわけではないため、痛みが出ない範囲で動かすことが大切です。過度に安静にして動かさない状態が続くと、そのまま肩がかたくなり、五十肩が治っても腕が上がらない、といった事態になりかねません。 神保町整形外科では、理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい「動ける肩」をつくっていきます。症状に合わせた最適な運動療法を提案しています。

五十肩でやってはいけないこと③:痛い方を下にして横向きで寝る

五十肩の急性期に、痛む方を下にして横向きで寝ると、関節に負担がかかるため避けてください。 急性期のころは、寝た姿勢で肘が下がる姿勢は痛みが出やすいので、寝る時は仰向けで肘の下にクッションなどを置いて、手をお腹の上に乗せて寝ると良いでしょう。

夜間痛を軽減する寝姿勢のポイント

五十肩の特徴的な症状の一つが「夜間痛」です。夜中に肩の痛みで目が覚めてしまうことも少なくありません。 夜間痛を軽減するためには、以下の寝姿勢のポイントを意識しましょう。
  • 仰向けで寝る:痛む方を下にしない姿勢を保ちます
  • 肘の下にクッションを置く:肘が下がらないように支えます
  • 手をお腹の上に乗せる:肩関節への負担を軽減します
  • 枕の高さを調整する:首と肩の負担を減らすために適切な高さの枕を使用します
寝る姿勢を工夫することで、夜間痛を軽減し、質の良い睡眠を確保することができます。

五十肩でやってはいけないこと④:拘縮期に過度に安静にする

急性期には安静が必要ですが、拘縮期(慢性期)になっても過度に安静にして動かさない状態が続くと、そのまま肩がかたくなり、五十肩が治っても腕が上がらない、といった事態になりかねません。 拘縮期の「拘縮」とは、筋肉や軟部組織がかたくなって、関節の動きに制限が出た状態をさします。

拘縮期の正しい対処法

拘縮期でも痛みがなくなるわけではないため、痛みが出ない範囲で動かすことが大切です。 以下のような軽い運動が効果的です。
  • 軽いウォーキング:筋肉をほぐし、血行を促進します
  • 痛みが出ない範囲でのストレッチ:無理のない範囲で肩を動かします
  • 理学療法士による運動療法:専門家の指導のもとで適切な運動を行います
神保町整形外科では、拘縮期の患者さんに対して、理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい「動ける肩」をつくっていきます。

五十肩でやってはいけないこと⑤:重い荷物の持ち方に注意しない

五十肩の症状がある時は、重い荷物の持ち方に特に注意が必要です。 肩に負担がかかる持ち方をすると、炎症が悪化したり、痛みが増したりする可能性があります。

重い荷物を持つ時の注意点

重い荷物を持つ時は、以下の点に注意しましょう。
  • 両手で持つ:片手で持つと肩に負担がかかるため、両手で持つようにします
  • 体に近づけて持つ:荷物を体から離して持つと肩への負担が増すため、できるだけ体に近づけて持ちます
  • リュックサックを使う:両肩に均等に重さが分散されるリュックサックがおすすめです
  • 無理をしない:痛みが出る場合は、荷物を分けて運ぶか、誰かに手伝ってもらいましょう
日常生活での小さな工夫が、五十肩の症状悪化を防ぐことにつながります。

日常動作での注意点

重い荷物を持つ以外にも、日常動作で注意すべき点があります。
  • 高いところの物を取る時:無理に腕を伸ばさず、踏み台を使うなど工夫します
  • 服を着る時:痛む方の腕から先に通すようにします
  • 髪を洗う時:腕を高く上げすぎないように注意します
神保町整形外科では、生活動作・姿勢改善までサポートし、痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。

五十肩でやってはいけないこと⑦:自己判断で放置する

「そのうち治るだろう」と放置してしまうのも大きな間違いです。 五十肩は自然治癒することもありますが、多くの場合、適切な治療が必要です。放置することで、肩の可動域が制限されたまま固まってしまい、日常生活に支障をきたすことがあります。

放置することのリスク

五十肩を放置した場合、以下のようなリスクがあります。
  • 可動域の制限が固定化する:肩がかたくなり、腕が上がらない状態が続きます
  • 痛みが慢性化する:炎症が長引き、痛みが続きます
  • 日常生活に支障が出る:服を着る、髪を洗うなどの動作が困難になります
  • 回復に時間がかかる:早期に治療を始めた場合と比べて、回復に時間がかかります
実際、1975年の研究では、凍結肩(五十肩)を自然経過で放置した場合、完全な可動域の回復が見られたのはわずか39%に過ぎないと報告されています。これは、半分以上の方が可動域が不十分なまま、いわゆる「硬いまま」になってしまったことを意味します。

早期受診の重要性

五十肩の症状が現れたら、早めに整形外科を受診することが大切です。 神保町整形外科では、痛みの原因を丁寧に評価し、レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。そして、症状に合わせた最適な治療を提案しています。 早期に適切な治療を受けることで、症状の改善が期待でき、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

五十肩の正しい治療法と神保町整形外科のアプローチ

五十肩の治療には、症状の段階に応じた適切なアプローチが必要です。 神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しており、五十肩に対しても包括的な治療を行っています。

神保町整形外科の治療の特徴

神保町整形外科の五十肩治療には、以下の特徴があります。 痛みの原因を丁寧に評価:レントゲン・超音波検査を必要に応じて行い、症状の背景にある筋肉・関節・神経の状態を把握します。 症状に合わせた最適な治療:飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法(電気・温熱・超音波)、理学療法士による運動療法を症状に応じて組み合わせ、無理のない治療を行います。 生活動作・姿勢改善までサポート:痛みを繰り返さないよう、姿勢・座り方・生活の癖を一緒に見直します。「なぜ痛みが出たのか」まで一緒に見直していきます。 再発しにくい身体づくり:理学療法士による運動療法やストレッチで、再発しにくい「動ける肩」をつくっていきます。

治療の流れ

神保町整形外科での五十肩治療の流れは、以下の通りです。
  • 初診・問診:症状の詳細をお伺いし、痛みの原因を探ります
  • 検査:必要に応じてレントゲンや超音波検査を行います
  • 診断:検査結果をもとに、症状の段階を判断します
  • 治療計画の立案:症状に合わせた最適な治療法を提案します
  • 治療の実施:飲み薬、湿布、ブロック注射、物理療法、運動療法などを組み合わせて治療します
  • 経過観察:定期的に症状の改善を確認し、治療計画を調整します
  • 再発防止:生活動作や姿勢の改善指導を行い、再発を防ぎます
  エントランス

まとめ:五十肩の痛みを悪化させないために

五十肩は、適切な対処をすれば改善が期待できる症状です。しかし、間違った対応をすると症状が悪化したり、回復が遅れたりすることがあります。 この記事でご紹介した「五十肩でやってはいけないこと」を避け、正しい対処法を実践することが大切です。 五十肩でやってはいけないこと
  • 急性期に無理に動かす
  • 過度なストレッチやマッサージ
  • 痛い方を下にして横向きで寝る
  • 拘縮期に過度に安静にする
  • 重い荷物の持ち方に注意しない
  • 自己判断で放置する
五十肩の症状が現れたら、早めに整形外科を受診し、専門家の指導のもとで適切な治療を受けることが重要です。 神保町整形外科では、首・肩・腰の痛みに特化した治療を提供しており、五十肩に対しても包括的な治療を行っています。痛みの原因を丁寧に評価し、症状に合わせた最適な治療を提案しています。 「首・肩・腰の痛みは、その人の生活そのものを変えてしまうことがあります。症状を”年齢のせい”とあきらめず、どうかご相談ください。神保町整形外科は、痛みを少しでも軽くし、”また動ける日常を取り戻すこと”を全力でサポートいたします。」 肩の痛みや動かしにくさでお悩みの方は、ぜひ神保町整形外科にご相談ください。一人ひとりの症状に合わせた最適な治療で、痛みのない快適な毎日を取り戻すお手伝いをいたします。

著者情報

神保町整形外科 院長 板倉 剛

経歴

資格

所属学会

投稿者:神保町整形外科

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