「なかなか骨がくっつかない」「早く職場や練習に戻りたい」——そのようなお悩みをお持ちの方へ。超音波骨折治療(LIPUS)は、超音波の微弱な刺激を骨折部位に与えることで、骨の回復を促進する医療機器による治療法です。
超音波骨折治療(LIPUS)の特徴
1回約20分・照射中の痛みはほとんどなし
遷延癒合・偽関節などの難治性骨折にも対応
整形外科専門医が適応を正確に評価
PT(理学療法士)17名・OT(作業療法士)4名、合計21名体制のリハビリと組み合わせ可能
神保町整形外科 院長/医学博士 日本整形外科学会専門医/脊椎脊髄病医/運動器リハビリテーション医/再生医療認定医
板倉 剛
「年のせいだから」と、痛みを諦めていませんか。痛み止めはあくまで時間を稼ぐ手段。その方の生活や目標に合わせた根本的な治療を地道に続ければ、痛みは軽くできると考えています。当院は治療・リハビリの選択肢が豊富で、幅広い症状に対応可能です。他院で変化を感じられなかった方こそ、身近なかかりつけ医としてお手伝いします。
超音波骨折治療(LIPUS)とは?

LIPUSとは「Low Intensity Pulsed Ultrasound」の略称で、低出力超音波パルスを指します。骨折した部位に弱い超音波を継続的に照射することで、自然治癒のメカニズムを助け、骨癒合を促進する治療法です。
整形外科領域では保険適用が認められており、国内外で多くの臨床実績があります。手術を必要とせず、照射中の痛みもほとんどないため、幅広い年齢層の患者さんに対応できます。骨折直後からの使用が可能なことも、この治療の大きな特長といえるでしょう。
超音波が骨折の回復に働く仕組み
超音波が骨折の回復を促す仕組みは、骨を作る細胞(骨芽細胞)への機械的な刺激にあります。照射された低出力の超音波が組織に伝わると、細胞レベルで微弱な振動が生じます。この振動が骨芽細胞を活性化させ、骨形成に必要なたんぱく質の産生を促進します。
加えて、骨折部周辺の血流改善や炎症の適切なコントロールにも寄与すると考えられています。自然治癒の流れを止めるのではなく、その過程を後押しする点が、この治療の大きな特徴です。
一般的な骨折治療との違い
ギプス固定などの従来治療は、骨折した骨をずれないように安定させることで自然な骨癒合を待つ方法です。一方、LIPUSはその固定治療に上乗せする形で使用します。
外の研究データでは、LIPUS治療を追加することで骨癒合までの期間が約40%短縮されると報告されています。とくに新鮮骨折(骨折直後)への早期使用で高い効果が期待されており、スポーツへの早期復帰や社会生活への早い回帰を目指す方に注目されている選択肢です。
当院で骨折治療に用いる機器
当院では、患者さんの状態や骨折の部位・程度に合わせて、2種類の超音波治療機器を用意しています。それぞれの機器の特徴をご確認ください。
アクセラス(超音波骨折治療器)

アクセラスは、骨折治療に特化した超音波骨折治療器です。1日1回・約20分の照射を継続することで、骨折部の治癒を促進します。低出力超音波パルス(LIPUS)を患部へ継続的に当てることで、正常な骨折修復プロセスが加速され、骨癒合までの期間短縮が期待できます。
対象は新鮮骨折だけにとどまりません。骨折部のずれが大きいケース、筋肉・靭帯の損傷を伴うケース、糖尿病などの合併症をお持ちの方、高齢者や喫煙者など難治化リスクが高いケース、さらに偽関節・遷延治癒といった難治性骨折にも有効と考えられています。早期の社会復帰・スポーツ復帰を目指す方に、積極的にご案内しています。
イトーUST-770(超音波治療器)

イトーUST-770は、プロ野球選手やプロサッカー選手などトップアスリートにも愛用者が多い超音波治療器です。「ULTRASOUND」と「LIPUS」の2つのモードを搭載しており、症状や目的に応じて使い分けられます。
ULTRASOUNDモードでは、超音波が深部を立体的に加熱するとともに、1秒間に数百万回のミクロマッサージ効果で患部の深部に直接アプローチします。慢性症状だけでなく、急性期のぎっくり腰や足首の捻挫にも活用できます。LIPUSモードでは発熱が少ない低出力の超音波を断続的に照射し、患部を固定したまま骨折周辺組織の修復を促進します。振動を通じて患部にアプローチするため、幅広い方に対応できる機器です。
こんな方に超音波骨折治療をお勧めします

超音波骨折治療(LIPUS)は、以下のような方に特にお勧めしています。
こんな方におすすめです
- 骨折後の骨癒合が通常より遅れている(遷延癒合・偽関節)
- 疲労骨折の診断を受け、できるだけ早くスポーツや競技に復帰したい
- 骨粗しょう症があり、骨折後の回復が心配
- 糖尿病・喫煙習慣など、骨折の難治化リスクを抱えている
- 手術ではなく保存療法の中で回復を促したい
骨折後の回復が遅れている方(遷延癒合)
骨折から一定期間が経過しても骨がつながらない状態を遷延癒合(せんえんゆごう)と呼びます。加齢・栄養状態・基礎疾患など、さまざまな要因で生じます。LIPUSは骨芽細胞を活性化し骨形成を後押しするため、こうした難治性のケースにも有効と考えられています。早めにご相談いただくことで、治療方針を一緒に検討できます。
疲労骨折で早期復帰を目指すアスリート
疲労骨折は、繰り返しの負荷が骨に蓄積することで生じます。脛骨・中足骨・腓骨などが好発部位として知られています。LIPUSは患部を安静に保ちながら照射できるため、リハビリと並行した使用が可能です。部位や重症度によって適応を判断しますので、まず整形外科専門医にご相談ください。
骨粗しょう症による骨折後のケア
骨粗しょう症は骨密度の低下により骨折しやすい状態で、椎体・大腿骨頸部などに骨折が起こりやすくなります。骨が脆弱な状態では、骨折後の回復にも通常より時間がかかるケースがあります。LIPUSは骨形成を促す刺激を与えるため、こうした脆弱性骨折後のケアにも活用が期待されています。骨粗しょう症の治療と並行して行うことで、より包括的な回復サポートを目指します。
治療の流れ
初めて受診される方も安心して治療を受けていただけるよう、初診から治療終了までの流れをご案内します。
初診・診断・適応評価
まず整形外科専門医による問診と、レントゲンなどの画像検査を行います。骨折の部位・程度・骨癒合の状況を確認し、LIPUSが適応かどうかを医師が判断します。骨折の状態によっては、他の治療法との組み合わせをご提案することもあります。
治療開始
適応と判断された場合、外来にて治療を開始します。照射時間は1回あたり約20分。専用の機器を骨折部位に当てるだけで、痛みや熱感はほとんどありません。治療は外来のみの対応となります。毎日継続することで効果が積み重なります。
定期レントゲンで骨癒合を確認
治療開始後は、定期的にレントゲンを撮影して骨癒合の進み具合を画像で確認します。回復の状況に応じて治療期間を調整し、骨がしっかりつながったと判断された時点で治療終了となります。患者さん一人ひとりのペースに合わせて、丁寧にフォローします。
治療時間の目安
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1回あたりの照射時間 | 約20分 |
| 通院ペース | 週に数回(状態により調整) |
よくある質問(FAQ)
患者様からよくいただくご質問をまとめました。治療前の疑問や不安の解消にお役立てください。
Q 超音波骨折治療は痛いですか?
超音波骨折治療(LIPUS)の照射中に痛みを感じることはほとんどありません。装置を患部にあてて超音波を照射するだけで、熱感や刺激もなく、リラックスした状態で受けていただけます。骨折直後で患部が腫れている場合も、照射自体が痛みを引き起こすことはなく、安心して治療を続けられます。ご不安な点があれば、施術前にお気軽にお申し付けください。
Q 超音波骨折治療はどのくらい時間がかかりますか?
1回あたりの照射時間は約20分です。通院ペースは週に数回が目安となります。毎日の通院が難しい方もご相談ください。
Q 超音波骨折治療を受けることができないケースはありますか?
骨折部位に感染がある場合や、ペースメーカーを装着している方には適用できません。悪性腫瘍がある部位への照射も禁忌です。詳しくは診察時にご確認ください。
骨折の回復が思うように進まない方は、お気軽にご相談ください
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1回約20分・照射中の痛みはほとんどなし
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遷延癒合・偽関節などの難治性骨折にも対応
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整形外科専門医が適応を正確に評価
「骨折してからなかなか骨がくっつかない」「通院を続けているのに回復が遅い気がする」——そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ神保町整形外科へご相談ください。
当院では、超音波骨折治療(LIPUS)を外来で提供しています。1回約20分の照射を、ご自身のペースで無理なく続けられるよう、丁寧にサポートします。骨折の状態や経過を正確に評価したうえで、最適な治療計画をご提案します。
神保町・水道橋エリアからアクセスしやすい立地で、整形外科専門の医師が診察から治療まで一貫して対応します。「まず話だけ聞きたい」という方のご相談も歓迎です。お電話またはWeb予約からお気軽にどうぞ。
神保町整形外科 院長/医学博士 日本整形外科学会専門医/脊椎脊髄病医/運動器リハビリテーション医/再生医療認定医
板倉 剛
平成18年3月東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局 慶應大学病院、静岡赤十字病院、慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター、台東区立台東病院、 竹川病院、石川島記念病院、古河総合病院勤務を経て平成29年4月神保町整形外科を開院 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で脊髄再生に関する基礎研究に従事