交通事故で診断書が必要な理由は何ですか?

交通事故の診断書は、事故による怪我を公的に証明する唯一の書類です。診断書がなければ、警察への人身事故届出・保険会社への治療費請求・後遺障害等級認定のいずれも進められません。 診断書が必要となる主な場面は以下の3つです。
- 人身事故として処理してもらうため:警察に診断書を提出しないと物損事故扱いになり、治療費・慰謝料の請求が大幅に制限されます。
- 治療費・慰謝料の損害賠償請求のため:保険会社は診断書の記載内容をもとに賠償金額を算定します。
- 後遺障害等級認定のため:後遺症が残った場合、等級(1〜14級)に応じた後遺障害慰謝料・逸失利益を請求するために必須です。
診断書を警察に提出しなければ物損事故として処理され、治療費や慰謝料などの怪我に対する補償が受けられなくなる可能性があると指摘されています。
診断書を提出しないと治療費が出ないケースとは?

診断書を提出しないと、物損事故扱いのまま手続きが進み、治療費・慰謝料・休業損害のすべてが請求できなくなるリスクがあります。 具体的なデメリットを整理します。
- 実況見分調書が作成されない:人身事故として処理されると警察が詳細な実況見分を行い、過失割合の証拠となる調書が作成されます。物損事故では簡易な物件事故報告書のみとなり、後の示談交渉で不利になります。
- 適切な賠償金を受け取れない:保険会社は診断書の内容をもとに治療費・慰謝料を算定するため、診断書がなければ正当な金額を主張できません。
- 後遺障害等級認定が受けられない:後遺症が残っても、診断書なしでは等級認定申請ができず、数百万〜数千万円規模の補償を逃す可能性があります。
物損事故として処理されると「怪我の程度が軽いと推認されてしまい、後遺障害等級の認定や慰謝料の請求で不利に働く」と解説しています。
物損事故と人身事故の違いは何ですか?
物損事故は車両などの財物のみに損害が生じた事故、人身事故は人が負傷または死亡した事故です。
- 物損事故:治療費・慰謝料・休業損害の請求が原則できない。実況見分なし。
- 人身事故:治療費・慰謝料・休業損害・後遺障害補償の請求が可能。実況見分調書が作成される。
事故直後は痛みを感じにくくても、数日後にむち打ち(頚椎捻挫)や腰痛などの症状が現れることは珍しくありません。症状が出てから診断書を取得しようとすると、「事故との因果関係」を疑われるリスクが高まります。目立った外傷がなくても、事故後できるだけ早く整形外科を受診することが重要です。
交通事故の診断書はどこに提出すればよいですか?
診断書の主な提出先は、警察・加害者側の任意保険会社・自賠責保険会社・勤務先の4か所です。提出先によって書式や記載内容が異なるため、それぞれ別に準備する必要があります。
- 警察:人身事故として処理してもらうために提出。事故後できるだけ早く(目安は事故発生から10日以内)提出することが推奨されます。
- 加害者側の任意保険会社:治療費・慰謝料・休業損害の請求に必要。保険会社指定の書式がある場合もあります。
- 自賠責保険会社:被害者請求を行う場合に必要。書式が指定されているため注意が必要です。
- 勤務先:休業損害証明書の添付資料として提出。コピーで可とされる場合もあるため事前に確認しましょう。
後遺障害等級認定には「後遺障害診断書」という専用書式が別途必要で、通常の診断書とは区別して準備する必要があります。
診断書の費用はいくらで、誰が負担しますか?

診断書の作成費用は1通あたり3,000〜5,000円が相場で、最終的には加害者側の保険会社に請求できます。 費用に関するポイントをまとめます。
- 一時的な立替払いが必要:診断書作成費用はいったん被害者が自己負担し、領収書を保管して後から加害者側の保険会社に請求します。
- 複数枚の準備が必要:警察・保険会社・勤務先など提出先ごとに原本が必要なため、必要枚数をまとめて依頼するとよいでしょう。
- 後遺障害診断書は別途費用が発生:後遺障害等級認定用の診断書は記載内容が多く、作成に2〜3週間程度かかる場合があります。
交通事故専門メディア「アグーラ」(2025年11月)によると、診断書の作成費用は「示談交渉など事故問題の解決に必要となる診断書については、後に加害者側の保険会社に請求することができる」と説明されています。
交通事故後の治療費はどのように支払われますか?
加害者が任意保険に加入している場合、治療費は任意保険会社が病院へ直接支払う「一括対応」が一般的です。 治療費の支払い方法には主に2つのパターンがあります。
- ①任意保険会社による一括対応:加害者側の任意保険会社が病院へ直接支払います。被害者は治療費を気にせず治療に専念できます。手続きの流れは、①事故後に保険会社へ通院先を連絡→②同意書に署名→③病院から診断書・診療報酬明細書が保険会社へ送付→④保険会社が支払い手続きを行う、という順序です。
- ②被害者が立替払いして後から請求:加害者が任意保険未加入の場合や、保険会社が一括対応を拒否した場合に発生します。この場合は健康保険を使用することで窓口負担を10割から3割(または1割)に軽減できます。
弁護士法人ALG(2024年)によると、被害者にも過失がある場合は過失割合に応じて賠償金が減額されます。例えば治療費100万円で被害者の過失が1割なら、請求できるのは90万円となります。
治療費が認められないケースはどんな場合ですか?
以下のケースでは、治療費の全額または一部が認められないことがあります。
- 事故との因果関係が認められない治療:事故から受診まで期間が空きすぎた場合、「事故が原因の怪我かどうか」を疑われます。
- 症状固定後の治療費:保険会社が「これ以上治療しても改善しない」と判断した症状固定後は、治療費の支払いが終了します。
- 整骨院・接骨院への通院(医師の許可なし):医師の指示なく整骨院のみに通院した場合、治療費が認められないことがあります。
- 過剰・不必要と判断された治療:医学的に必要性が認められない治療は保険会社から否認される場合があります。
なお、国税庁のタックスアンサー(令和7年4月現在)によると、交通事故で受け取った治療費・慰謝料・損害賠償金は原則として非課税となります。ただし、受け取った治療費は医療費控除の計算時に支払った医療費から差し引く必要があります。
事故後すぐに受診すべき理由は何ですか?

交通事故後は、痛みがなくても事故当日または翌日中に整形外科を受診することを強く推奨します。 事故直後はアドレナリンの分泌により痛みを感じにくい状態になっています。むち打ち(頚椎捻挫)・腰椎捻挫・打撲などの症状は、事故から数日〜1週間後に現れることが少なくありません。 早期受診が重要な理由は以下のとおりです。
- 因果関係の証明:受診が遅れると「事故が原因の怪我かどうか」を疑われ、治療費・慰謝料の請求が困難になります。
- 二次障害の予防:早期に適切な治療・リハビリを開始することで、慢性化や二次障害のリスクを低減できます。
- 診断書の取得タイミング:初診時に診断書を依頼することで、警察への提出期限に間に合わせやすくなります。
整骨院・接骨院の柔道整復師は医師ではないため、診断書を作成することができません。交通事故後の診断書取得・治療費請求には、必ず整形外科などの医療機関(医師)を受診することが必要です。
神保町整形外科での交通事故治療について
神保町整形外科は、東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄三田線・新宿線「神保町」駅A7出口より徒歩2分の立地にある整形外科・リハビリテーション科のクリニックです。 当院の交通事故対応の特徴は以下のとおりです。
- 整形外科専門医による診断:院長・板倉剛(医学博士・日本整形外科学会専門医・脊椎脊髄病医)が診断を担当します。
- 国家資格を持つ理学療法士によるリハビリ:むち打ち・腰痛・打撲など症状に合わせたリハビリプログラムを提供します。
- 平日18時30分まで診療:千代田区・神田周辺で働くビジネスマンの方もお仕事帰りに通院できます。
- 交通事故・労災対応:交通事故による怪我だけでなく、労災による怪我にも対応しています。
事故直後は痛みを感じにくくても、数日後に首・背中・腰の痛みやしびれ、頭痛などが現れることがあります。「大したことはないだろう」と放置せず、早めにご相談ください。 神保町整形外科では、交通事故によるむち打ち・ケガ・リハビリのご相談を受け付けています。整形外科専門医による正確な診断と、理学療法士による症状に合わせたリハビリで、早期回復をサポートします。神保町駅A7出口より徒歩2分、平日18時30分まで診療。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q 交通事故の診断書は事故後いつまでに取得すればよいですか?
警察への提出は事故後できるだけ早く、遅くとも10日以内が目安です。受診が遅れると事故との因果関係を疑われるリスクが高まるため、症状がなくても事故当日〜翌日中の受診を推奨します。
Q 診断書がないと治療費はもらえないのですか?
診断書がなければ物損事故扱いとなり、治療費・慰謝料・休業損害の請求が原則できません。保険会社への治療費請求にも診断書は必須書類です。
Q 整骨院の施術証明書は診断書の代わりになりますか?
なりません。診断書を作成できるのは医師のみです。整骨院・接骨院の柔道整復師が作成する施術証明書は診断書の代わりとして使用できません。
Q 診断書の作成費用は誰が負担しますか?
いったんは被害者が立替払いしますが、加害者側の保険会社に請求できます。領収書を必ず保管しておきましょう。費用の相場は1通3,000〜5,000円です。
Q むち打ちで痛みが軽い場合でも診断書は必要ですか?
必要です。軽度のむち打ち(頚椎捻挫)でも診断書を取得することで、治療費・慰謝料の請求が可能になります。症状が軽くても早期に整形外科を受診してください。
Q 診断書は何枚準備すればよいですか?
警察・任意保険会社・自賠責保険会社・勤務先など提出先ごとに原本が必要です。最低でも2〜3枚、後遺障害が残る可能性がある場合はさらに多く準備することを推奨します。
Q 保険会社から治療費の打ち切りを言われたらどうすればよいですか?
まず主治医に治療継続の必要性を確認し、医師の判断をもとに保険会社と交渉することが重要です。症状が残っている場合は自費で治療を継続し、後から請求する方法もあります。
Q 後遺障害診断書は通常の診断書と違いますか?
別の書類です。後遺障害等級認定には専用の「後遺障害診断書」が必要で、症状固定後に主治医に作成を依頼します。作成には2〜3週間程度かかる場合があります。
Q 事故から時間が経ってから受診した場合、診断書はもらえますか?
医師の診察を受ければ診断書の取得自体は可能です。ただし受診が遅れるほど事故との因果関係の証明が難しくなり、治療費・慰謝料の請求で不利になる可能性があります。
Q 神保町整形外科は交通事故当日に受診できますか?
平日18時30分まで診療しており、事故当日のご来院も可能です。神保町駅A7出口より徒歩2分の立地で、お仕事帰りにもご来院いただけます。
神保町整形外科にご相談ください
整形外科専門医が診察・検査で状態を確認し、リハビリを含めた治療方針をご提案します。神保町駅A7出口より徒歩2分、平日18:30まで診療しています(東京都千代田区神田神保町)。
神保町整形外科 院長
板倉 剛
平成18年3月東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局 慶應大学病院、静岡赤十字病院、慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター、台東区立台東病院、 竹川病院、石川島記念病院、古河総合病院勤務を経て平成29年4月神保町整形外科を開院 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で脊髄再生に関する基礎研究に従事
資格・所属学会:医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医、再生医療認定医、身体障害者福祉法指定医(肢体不自由)、所属学会、日本整形外科学会、日本脊椎脊髄病学会、日本脊髄障害医学会、日本再生医療学会
本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。